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2007年12月28日 (金)

年内の仕事終了!

 今日は御用納めであるが、私の事務所も今日で年内は終了である。

 年明けは1月7日から執務開始である。
 委員会の文書を整理する仕事はあるが、なんとか年明けを迎えられる状態で執務終了出来るかと思う。

 年度終了間近になると、「今日聞いて欲しい」とか「年内に相手に書面を出して欲しい」という要望が多くなる。しかし、12月が忙しいのはだいたいどこも同じである。その時期に、相談者の都合で12月末日も近づいて来ているというのに、その日のうちに聞くことということはどの事務所も不可能である。そして、12月も末になって相談を聞いたところで、どのようにも対応のしようがないことである。
 やはり早い目早い目の相談をするようにして欲しいものである。「私は困って居るんだから今聞いて欲しい」というのはわからないではないが、弁護士の方も都合がある。自分の都合ばかり述べられるのではなく相手の都合も聞いて欲しいものである。そこまで放置しておいた自らの落ち度も考えて欲しいものである。

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2007年12月27日 (木)

今年読んだ本ベスト10

 巷で流行の今年読んだ本のベスト10をあげてみたい。ちなみに、今年出た本ではなく、あくまで私が読んだ本なので、とても古い本も混じっている。面白いとか面白くないとかではなく、あくまで私の趣味である。

 1位は、ボアゴベの「鉄仮面」である。上下巻でボリュームもあるが、フランスのルイ14世(だったか?)の時代、反逆者として死ぬまで鉄仮面として囚われた囚人は誰かという謎に対して書かれた作品であり、最後まで一気に読み切った。最後は夜中3時半まで読み切ってしまい、翌日寝不足で仕事をしたことを覚えている。古い本だが、是非読みたい1冊である。

 2位は、村上春樹翻訳の「グレート・ギャツビー」である。少し前のブログで書いたばかりであるが、堂々の2位である。これも古い作品だが、是非とも読みたい作品である。読み終えた後の読後感がじわじわと押し寄せてくる。

 3位は、司馬遼太郎の「城塞」。豊臣家の滅亡を描いた作品で、秀逸である。真田幸村ファンとしては1位にしたいところであるが、鉄仮面とグレート・ギャツビーにはかなわなかった。家康も秀吉もやったことは悪辣なのであるが、秀吉があまり悪印象を受けていないのに対して、家康が悪い印象を受けているのは、豊臣家に対する最後のやり方によるであろうが、大阪冬の陣、夏の陣はまた多くのドラマを生み出した。是非とも読むべき作品にあげたい。

 4位は、これも少し前のブログで書いたが、海音寺潮五郎の「列藩騒動録」である。最近海音寺の作品が新装版で復刻されているのが嬉しい。武将列伝も復刻されないものか。家には武将列伝が1冊しかないので、是非復刻して欲しい。ビジネスマンには必携であろう。

 5位は、だいぶ前のブログで書いたが、加賀美雅之「監獄島」。推理小説である。新書サイズで、確か上下巻だったと思う。トリックは「?」と頭をひねるところもあるが、私が好きなディクスン・カーないしは横溝正史の流れを組んだ作風から偏見も入って4位にランクインである。

 6位は、ドストエフスキーの「罪と罰」。古典であるが、古典でありながら新しく、現代に置き換えられる作品であると思う。ドストエフスキーの作品が今もなお研究対象とされていることがよくわかる。その他の作品も少し買い置きしてあるが、覚悟を決めて読まないとと思って手がつけられていない。

 7位は、福岡伸一「生物と無生物のあいだ」。これもブログで紹介した。今年のベストセラーにも入っている。理系にしてこの文才はすごい。

 8位は司馬遼太郎の「軍師2人」。これもブログで紹介したが、この中では「侍大将の胸毛」が秀逸だと思う。短編集なので通勤時間内に一つくらい話が読めるのもよい。

 9位は、津本陽「獅子の系譜」。これも少しブログで紹介したが、彦根藩の始祖であり、井伊直弼の先祖である井伊直政を描いた戦国作品である。井伊直政が家臣にすら嫌われる強烈な個性の持ち主であったという逸話はあまり世間には知られていない。これは井伊家に伝わる文書を津本氏が利用出来ている点が大きいであろう。

 10位は興亡の世界史「アレクサンドロスの征服と神話」である。興亡の世界史シリーズはその後もこつこつと購入して読んでいるが、これが初回配本というのは出版社も「さすが」という感じである。アレクサンドロスは何故にあれだけ侵攻しようとしたのか、その原動力はなんであったのか、そして突然の死の後に待っていたもの等々。日本史だけではなく、世界史も理解しておくべきであろう。

 ということである。
我が事務所もいよいよ明日が年内は最終日である。無事終われますようー。

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2007年12月26日 (水)

水清ければ魚住まず

 独立前に、「上司が鬼とならねば部下は動かず」という本を読んだ。組織内に甘えは禁物であり、上司は部下に厳しくないといけないというものであった。
 外資系とか銀行やたくさん社員がいる会社などではこうしないといけないであろうなあと思いながら、独立時点で私が考えている法律事務所の規模だと利用できない本だということで本棚の奥にしまいこんだ。

 私のボスは、「経営者には経営者の苦労があるんやで」と笑いながら言っていたことがあり、「怒鳴りたい時でも怒鳴れない」とも言っていた。私は事務所経営者なのだから、自由に叱ればよいのではないかと考えたこともあったが、いざ経営を始めてみるとそうでもないことがわかった。

 やはり人を育てていくためには叱りつけるばかりではいけないし、ある程度のことは自由裁量の範囲の中で多めに見て、時々口を挟む程度にしなければ育たないということがある。事務員も人間であるからミスをするし、怒鳴りたい時もあったし(今もないとはいえないが)、それでやっていたら小さい事務所は成り立ちにくいであろう。
 事務員が私に我慢をしているのと同様、私も事務員に我慢をしているし、それは勤務弁護士についても同様であろう。人間である以上欠点はお互いにあるからである。
 あとは注意の仕方にもしようがあるということもあるであろう。同じ注意をするにもタイミングとかやりようによって受け止める側も変わってくるからである。
 こうしたことはボスから学んだことでもある。
 巷では事務員が怒鳴られてすぐ辞める事務所もあるようである(明日から来るな、とか)。
  気分によって主張や指示を変える上司というのも部下からすればやりきれないであろうからそれも上に立つ人間はしてはならないであろう。気分によって態度を変えるという人は、部下にいたとしても周囲はやりづらいことこの上ない。気分によって態度を変える人は自分勝手この上ない人だということが出来る。組織には向かないのである。

 最近、入所したての60期の弁護士がボス弁に叱られたと言ってしょげていることがあると聞いたことからこうしたことを書いて見るつもりになった。私はボスに叱られたことがなかったので、その方法を踏襲しているつもりである(そりゃ時々は怒るけど)。

 最初から仕事が全て出来る訳がないので、ある程度長い目で見てあげないといけないと思うのである。

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2007年12月25日 (火)

ハーモニカ

 私は楽器が弾けないし吹けない。
そもそも最初に出会った楽器がハーモニカであり、小学校1年生の時のことであった。

 私はあまり手先は器用ではないので、小学校1年生の時などはテストがないことをいいことに適当に吹いていた。40人くらいのうち1人くらいいいだろうという適当な子どもだったのである。

 おかげで、今もハーモニカはおろか楽器一つまともに出来ない。

 弁護士もこの要領でやっていたら今頃とんでもないことになっていたであろうが、そのうち年を取るにつれて「やっぱりこれではいかんな」というのが分かってきて、まじめに勉強もし出して今日があるわけであるが、楽器が弾けたり吹けたりする人を見るととてもうらやましいのである。

 しかし、ハーモニカは幼児体験があるせいかやる意欲が起きず、ギターか胡弓かフルートくらいがかっこいいなと思っている今日この頃であるが、たぶん本格的にやることはないので、せいぜいエアギターかエアピアノどまりであろう。

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2007年12月24日 (月)

休日の当番弁護士

 今日は休日の当番弁護士で、事務所で待機している。
 休日の当番弁護士では、あまりいい思い出がない。
 まず、やたら休日の担当が多い気がしたことがある。刑事委員会に聞いても、「機械的に割り振っただけである」と言われたが、刑事委員会の先生は休日入っていなかったりするので、「うーむ」という気になったことがある。

 あとは昔は1日当番だったので、17時少し前になって、その日の勾留質問を終えた裁判所から、一気に3~4件出動要請が入ったことが何回かあった。
 既に出動依頼が16時45分頃で、そこから皆警察にばらばらと帰るので、各地の警察を回っていると、帰宅は夜の10時を過ぎたこともままある。
 裁判所で当番弁護士の面会希望を出しているのであれば、裁判所で面会させてくれれば手間が省けるのだが、このへんがお役所仕事であり、全部終わってからしか留守電に入れないのである。また、裁判所でも面会させてくれない。護送車の手配などがあるからということであるが、弁護士の面会の便宜などはかってくれないのである。

 あとは、裁判所の書記官が簡単に当番の出動を指示するという問題点もある。一度真冬でしんしんと雪が降ってきた夕方に3件出動依頼があり、最初は北から行こうと考えて北の方の警察署に面会に行くと、「私、呼んでないよ。」と少女に冷たく言われたことがある。事情を聞くと、「裁判所の人にどうする、と言われて黙っていたら、『よんどきますね』と言っていた」とのことである。呼ばれてもいないのに言っているので全然会話も成り立たず、寒さに震えながら次の警察に向かったこともある。

 まだまだあるのだが、またの機会にしよう。
 今は2時間ごとに交代制となっているが、私は被疑者国選も登録しているので、いずれにせよ、本日中にそういう案件があれば受任する義務がある。今から受けても年末年始が入るので、どうやって弁護をしようかと悩んでいるのである。

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2007年12月21日 (金)

DV事件で配偶者から暴力を受けたら

 配偶者からDVを受けて、「離婚したい」と思ったらとにかくそれを記録化することである。裁判は証拠による認定作業なので、医者の診断書や写真、日記などが役にたつ。

 そのとき離婚する気がなくとも、「離婚してやろうか」と思うのであれば将来のために記録化することをお勧めする。
 診断書や写真がないため、暴力を振るっていた配偶者から暴力を否定されると、暴力の点についても証人尋問が必要となってくるが、「言った」「言わない」「やった」「やっていない」という話になってしまいがちなので、やはり物証は重要である。

 暴力を振るう契機というか、きっかけのようなことも詳しくメモしてきてもらうとありがたい。突然「暴力があった」というのでは説得力がなく、これこれこうした経緯で暴力を振るわれたという方が説得力が増すからである。

 私などより女性の弁護士でより詳しい先生もおられるであろうから、この程度にしておくけれど、まあ物証が重要であるのはなにもDV事件に限らない。

 また、何か紛争があったとして、あまりにもこれを放置しておくと、「承認していた」というようになりかねないので、紛争があれば出来るだけ早く弁護士に相談に行って対応策を採られる方がよいであろう。

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2007年12月20日 (木)

ノウハウ会

 私はいくつかの会を主催しているが、その中の一つにノウハウ会というものがある。
 これは、毎回1人チューターを決めて、それぞれの弁護士が経験したノウハウを、守秘義務に反しない程度で説明し、議論するという会である。
 自分が悩んでいる事件について、これまた守秘義務に反しない程度で意見を求めたり教えてもらったりすることもある。
 私は中堅どころなので、どちらかといえば教える方に回ることが多いが、消費者でも最先端の議論をしているH尾弁護士の話や、元検察官のA弁護士が教える刑事弁護実務など、日弁連の下手な研修会に行くよりもよほど実益がある。

 最初は教えられる側であった新米弁護士が、数年経ってチューターで自分のやった成功例の事件を教えるようになる姿を見るのはまたうれしいものである。

 この会は3ヶ月に一度程度開催していて、明日は年内最後のノウハウ会である。
 有能な弁護士ばかりで集まるのは大変面白い。

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2007年12月19日 (水)

年末へ向けて

 毎年この時期は、年内に仕上げないといけない仕事がそこそこあるものの、やはり年内に相談したいという方もおられて相談などを入れることから、仕事をする時間が中々確保できない。
そうなると、勢いどうしてもこの時期は過労気味となり、28日の仕事納めを迎えてほっとすることが多いが、そのあと熱を出したりするのである。

 1月に持ち越すと年末年始休みで忘れそうなので、年内に仕上げておきたい。
 しかし、昨日は仕事を持ち帰りやっている間に記録をもちながら机で寝てしまっていた。
 おかげで今日は首が痛い。

 今日も朝からゼナを飲んで何とか1日を乗り切ろうと思う私なのである。
 弁護士は皆似たようなものであろうか。それとも私だけであろうか。

 ドラえもんがいれば、「疲労吸い取りマシーン」でも4次元ポケットから出してもらって、疲労を吸い取ってもらって、元気で仕方ない人にあげてやれるのになどと思う日々である。

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2007年12月18日 (火)

DV夫の誤解

 DV(ドメスティック・バイオレンス)事件を受任することもしばしばあるが、DV夫はたいてい、「離婚は妻の意思ではなく、弁護士から言われてそう言っているだけで、妻と会えば妻は離婚しないと言ってくれる」と誤解していることが多い。

 しかし、我々弁護士は依頼があったからこそ事件を引き受けるのであり、奥さんが「離婚したくない」と言っているのに弁護士が「離婚しろ」ということはない。あくまで奥さんの意思である。夫婦関係が当事者間の問題である以上、弁護士はあくまでサポート役であり、このような誤解を受けることははなはだ迷惑である。

 なお、DV法に基づいて、「保護命令」という制度もあり、配偶者の周りを徘徊することを禁止することも出来る。法律が改正されて、面談を求めることなども禁止の範囲に入った。
 この裁判所の命令に違反すると、懲役1年以下又は罰金100万円以上に処せられる重い罰則も規定されている。
 そもそも配偶者に対する暴力は傷害罪に該当する刑事犯罪でもある。

 このようなこともわからず配偶者に暴力を振るっている人が多いし、弁護士が介入してもあまり危機意識がない人が多いが、ヘタをすれば逮捕されるような行為であるということが分かっていない人が多いのには驚かされる。

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2007年12月17日 (月)

師走。

 12月に入ってから忙しいが、今日出勤してみると電話の嵐である。
 新しい相談の依頼や、受任している事件が動いているための電話報告、受任している事件での問い合わせ、弁護団からのFAXでの新規相談依頼、裁判所からの管財人選任要求なども入れると机の上がパニック状態である。
 電話やFAXに対しての回答作成や相手方に対する通知書作成でややイライラ。

 打ち合わせや裁判の合間に少しずつ整理していったが、そう簡単には終わらない。
 ああ。真面目に仕事をしているが終わらない。電話もかけ忘れていたところもあることに気づく。
 逆に真面目に仕事をしているから中々終わらないのか。しかし不真面目に仕事をするということは性格上不可能であるし、プロがそんなことをしたらどうにもならない。
 大阪府知事に出馬する弁護士はどうやって弁護士の仕事をしているのであろうか。あるいは弁護士の仕事はしていないのか。

 今は自宅で明日事務所でする予定の仕事の段取りを考えているのだが、明日の朝一番は月に一度の薬をもらいにいく日であり、それからの仕事となるとどうしても限界がある上事件依頼がありそうな新件の相談が明日は2件入っている。
 勤務弁護士は弁護士で忙しそうだし、暇な時期にこの忙しさが分散してくれればよいのであるが、中々そうはならない。
 しかし、忙しいからといって、事務所が儲かるかというと、中々これも比例しない。難しいところである。

 ブログを書いてちょっと息抜きをしてみた夜の10時の私である。

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2007年12月14日 (金)

事実を見ない弁護士

 裁判は法律論よりはやはり事実の積み重ねで勝訴していくものであるが、事実をあまり聞き取らず、契約書や一般論で片付ける弁護士も割合多い。

 まあ仕事が忙しいのかもしれないが、こういう弁護士は訴訟には弱い。
 事実をよく聞き取らず、打ち合わせもあまりしていないので、自分のところの依頼者が相手の弁護士が書いている準備書面と異なった話をし出すことが多い。

 こうなると、私などは面目丸つぶれなのだが、こういうタイプの弁護士はそれを特段気に掛ける風でもない。

 どういう考えで仕事をしているのだろうと首をかしげたくなる。

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2007年12月13日 (木)

京都家庭裁判所の庭

Kc390017 Kc390018 今日は朝から家裁で調停があったのだが、日程を決めるだけで終わってしまったのでふと庭を見ると紅葉が綺麗であったので携帯で撮影してきた。

有名な建築家が設計した庭で、何かの賞を取ったこともある庭であるというのは前に書いたように思うが、中々風情がある。

そのまま帰るには少し午前中時間が空いたので、ふたばの豆餅を買って帰る。この豆餅はどうやって作っているのか(もちろん秘伝だろう)、本当に美味しい。その日のうちに食べないと固くなるのであるが、本当においしいのである。

 事務員2人も喜んでくれた。
5分の隙間時間を探すことも大事だが、時にはほっこりしないと体も保たないのである。

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2007年12月12日 (水)

依頼者の方にだけ向いている弁護士

 事件の解決をはかろうとせず、依頼者が満足するようにだけ弁護活動をするタイプの弁護士がいる。法廷でもパフォーマンスだけを行い、依頼者向けの尋問をするだけである。

 こういう弁護士はだいたい訴訟には負ける。そして、負けた結果を裁判官のせいにするのである。
 結果として紛争が長引くし、依頼者に負けるリスクも説明していなかったりするので、結論的には依頼者の為には何らならないタイプの弁護士であるが、依頼者受けはよかったりするので、流行っていたりする。依頼者に嫌な思いをされて説得したりリスクを説明するよりも、その方が楽だからである。

 事実関係も調査をせず、依頼者に向けた活動ばかりするので弁護士や裁判所での評価も低いであろうが、依頼者は表面的にはこうしたタイプの弁護士には満足するのである。

 こういうタイプの弁護士にならないようにしなくてはならないが、競争が激しくなると顧客獲得合戦で、依頼者が望むことばかりする弁護士が生き残るのかもしれない。

 悪貨が良貨を駆逐することのないことを祈るばかりである。

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2007年12月11日 (火)

業務に繋がる専門とそうでない専門

 専門という言葉は使えないかもしれないが、ある分野の事件を多数手がけていて、その分野に強いというか得意であるというのは、それぞれの弁護士で異なるであろう。

 たとえば、弁護士で民事暴力事件(要するにヤクザがからんで企業なんかにたかりにくる事件)が得意な人は、ヤクザ相手につらい事件をすることになるが、後になれば大手企業(金融機関など)から、「ヤクザが来ても安心」ということで顧問を依頼されることがあり、これは経営的に得意分野が役立つ場面である。
 特捜検事が辞めたあと、ホテルなどに何もしないのに用心棒的に顧問弁護士として、年間数百万円の顧問料をもらっていることもあると聞く。そんな目にあってみたいものである。

 これに対し、消費者被害事件を得意というか多く手がけている弁護士(私もそうである)は、この分野が経営的にプラスになることはなく、むしろマイナスである。消費者被害事件は、弁護士が得られる費用は低額であることが多いし、手間がかかるので、次々に消費者被害事件を引き受けると、経営的にはマイナスであることが多い。それならそのような分野は経営的にやらなければよいではないかとつっこまれそうであるが、そうしたら誰が被害者を救済するのかという話になり、しんどい事件ばかり引き受けるはめになるのである。K藤S一郎君とたまにそんな話をして、「消費者被害事件をやる弁護士が一番ウブやなあ。なんの見返りも求めてへんしなあ」などと言っている。

 犯罪被害者支援事件も同じような事件で、相手から賠償金が取れることもあまりないので、訴状を構成する時も、「どこかに責任追及できないか」と考えて中々つらかったりする。ただ、これも誰かがやらなければならないと思うからやっているし、他の犯罪被害者事件をしている弁護士もそうであろうと思う。

 私は交通事故の被害者側も割合多いが、時には相当依頼者にとっても事件を思い出すだにつらい事件や、被害者が死亡していて実体がよく分からない事件などを苦心して行うことも多いが、私はそういう事件をする巡り合わせになっているのかとも思う。

 事件的にしんどい事件だと、依頼者との信頼関係構築が出来ずに途中で終わってしまう事件もないではない。後味のよいものではないが、依頼者は自らに問題があるとは中々考えてくれない。

 私が利害関係があって出来ない事件で、私からすれば普通の事件をある知人の弁護士にやってもらうべく紹介したら、「中君、ようこんなしんどい事件やるなあ」と言われてショックを受けたこともある。私からしたら普通の事件なのに…。

 しくしく。

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2007年12月10日 (月)

多忙な時期に突入

 12月に入り、事件や相談などで多忙である。
 弁護士が忙しい時期の一つであるので当たり前であるが、中々まとまって起案をする時間がとれない。

 勤務弁護士のK弁護士も忙しそうである。私が担当している件数からすれば、5分の1もないであろうが、最初は調べ物をしたりするのに手間取るので、これは仕方ないであろう。

 多忙の中いかに時間を作るかが勝負である。隙間時間を有効に使うことで(5分あったら5分で出来る仕事を探してやってしまうのである。この5分をタバコを吸ったりだらだら過ごして、1日のうちにこの5分が12回あったら60分をロスしてしまうことになる)、まとまった時間が稼げることがある。

 忙しい時に電話をしてきて要件を話されるのは腹がたつことが多い。書面をうってFAXしておいてくれれば最初から要件に入ることが出来、手間が省けるのである。これをせずにして電話してくるのは自分中心に時間を使う人である。

 みな12月はだいたい忙しいのだ。

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2007年12月 6日 (木)

任意保険

 自動車やバイクに乗るとき、自賠責保険だけで乗るということは絶対に避けなければいけない。何も保険会社のセールスマンではないが、事故を起こした時、自賠責の上積み保険である任意保険で対人無制限、対物それなりの額に入っていれば賠償はほぼ安心である。もちろん飲酒や無免許で運転するなどということはあってはいけないが、過失犯である以上、誰しも事故を起こすことはありうることであり、そうである以上、万が一に備える必要があるのである。

 任意保険がないと、賠償が出来ないとして刑事事件では実刑になる可能性が高まるし、被害者からずっと請求を受けることになる。
 自賠責をかけないで乗るということは絶対避けなければならないと政府がPRしているが、弁護士である私はそれだけでは足りず、任意保険をけちらずかけるべきだと思うし、かけるだけの値打ちはあると思うのである。

 保険がかかっていない事故だと加害者側から依頼をされても、被害者側から依頼をされても非常に弁護士としては頭を悩ますことになるし、加害者も被害者も先が見えなくなることが多い。保険をかけておらず全く対応が悪い加害者もいるけれど、こうした加害者は検察官は積極的に刑務所に送る論告をするべきだし、刑罰も長期化するべきである。

 だからと言って交通事故の刑事弁護を私がやらないかといえばやっているのだが、正直、被告人にしかり続けていることが多い。
 保険さえかけていれば…と事故を起こしてから悔やんでも遅いのである。
逆にいえば、保険もかけられないのであれば、自動車に乗ることは止めた方がよいといえるのである。

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2007年12月 5日 (水)

サントリーオールドのCM

 サントリーオールドの父の上京というCMが好きである。
私はあまりテレビを見ないので見る機会も少ないが、たまに見るテレビの合間にこのCMが流れると嬉しい。

 娘を心配して「出張のついで」だと言ってウソをついて上京する父。
 「仕事は順調だよ」とウソをついて父とお酒を飲む娘。
 娘の話がウソであることが分かっていながら、帰っていく父親。
父親の出張がウソであることが分かっていながら指摘しない娘。
しかし、お互いにウソは相手にばれているのである。

 最近お気に入りのCMである。

 単純な私はこういうのが好きなのであるが、こういうCMを作る才能がある人がうらやましい。サントリーのホームページから見ることが出来るので、見たことがない人は一度見てみて下さい。そのうち見られなくなるであろうから。

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2007年12月 3日 (月)

見ていない自動車

 信頼の原則というものがあり、相手の自動車は交通法規に従って走行してくれると信じてよく、相手が交通法規から照らして常識的に考えられない走行をしたような場合、そのような走行は予見できないとして、衝突したとしても過失はないというようなことである。

 しかし、自転車で走っていると、「信頼」出来ない自動車が多い。駐車場から車道に入る時、携帯で話をしながら、自分が出たい後方の道路ばかりみて、前方の歩道を走っている私には全く注意を払っていない若い女性。突然もの凄い細い道から急激に出てきて、私にぶつかりそうになって、急ブレーキを踏んで止まっている私を見てなぜかゲラゲラ笑いながら走り去る茶髪の女性などなど。

 このような態様で事故になれば絶対に自動車の方が悪いのであるが、ぶつけられて怪我をして仕事やサッカーに差し障りが出るといやなので、私はこうしたところから出てくる自動車を基本的に信頼していない。むしろ本当は自動車の方がこちらの動きを注視しなければならないのだが、私の方が自動車の動きを注視してはねられないようにしている。

 だいたいこうした動きをして出てくる自動車に乗っている人間に限って任意保険をかけていなかったり、もの凄く頭が悪かったりするものであるので、当てられ損になるのはいやなのである。
 彼ら(彼女ら)が事故っていないのは、怖い運転を見て周囲が逃げているだけであり、そうした注視が出来ない通常の自動車や歩行者(法律上はそれでよいのだが)に出会った時、大事故を起こすのである。
 どこかで書こうと思うが、任意保険をかけずに自動車に乗ることは自殺行為に等しい。事故を起こして責任を取れない時どうするつもりなのか。自賠責では絶対に支払えない事故が多数ある。
 任意保険をかけずに自動車を運転して事故をしたら、刑罰が二倍になるとか、任意保険が切れたら自動車が動かなくなるような装置をこしらえることは出来ないものか。

 最近読んだ本。
 津本陽「獅子の系譜」。徳川軍団最強の武将井伊直政の生涯を書いた歴史小説であり、津本作品のすばらしさが出ている。ハードカバー。
 鈴木英二「血の城」。徳川と武田の争いの中で、なぜ徳川信康が殺されたのかなどの謎に挑んだ秀作である。作者の名前が多少怪しいが、間違っていたらごめんなさい。文庫本である。
 歴史小説ばかり読んでいる今日このごろである。

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