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2009年2月 4日 (水)

公と私

 ビジネスマンであれば、公は仕事上のこととなり、私はプライベートなことになるであろうか。
 「私に帰せず」は勝海舟を描いた津本陽の好作品であるが(少し前に文庫化された)、勝海舟は幕臣でありながら、日本国家という大局から物を見て、坂本龍馬などを教育し、維新回天の基礎を作る一方で、徳川家の名誉を守った。全く私利私欲で動いた人物ではない。そうしたところが、勝海舟の魅力である。

 ビジネスマンには、ビジネス上のこととプライベートなことがせめぎ合う時がある。そのときに、ビジネスを最優先するのが島耕作である(現在、社長 島耕作がモーニングで連載中。これはザリガニ課長と並んでビジネスマン必読の書である。)が、基本的にはビジネスを優先させつつ、時にはプライベートも優先させるという頃合いが重要かと思われる。常にプライベート優先では、ビジネスの世界では全く評価されないからである。
 なお、評価されないでよい人や、それに見合った所得でいいという人はこの稿は読まなくて結構である。
 仕事というのは、仕事だけをしていればよいというものではなく、義理やつきあいの会合があり、これらはたいてい夜である。プライベートを優先させるとしたら、こうした義理やつきあいというものが全くなくなってしまうであろう。
 しかし、ビジネスの世界では、仕事だけでその人物の評価が見られている訳ではなく、仕事に隣接したこうした「義理を果たす」とか、「つきあいのよさ」というものも付加されて評価されているように思う。
 なぜなら、その人物に仕事を託す時に、仕事上の義理を果たすかどうかという判断をするときに、直接仕事に関わりがなくとも、仕事上の義理の会合であるとか、つきあいを大事にするということは、仕事上もきちんと義理を果たして仕事をしてくれるのではないかという評価を周囲に与えるであろうからである。
 日本的な見方ということも出来るであろうが、ぎりぎりのラインに追い込まれた時に、プライベートをすぐに優先する人物は、何かを理由にして仕事を放り出すような印象を与えるのではないかと思われる。
 自らの行動が他人からどのように見られているかということを常に自省しなければ、ビジネスマンとしては生涯成長しないだろう。
 弁護士同士であれば、(仕事に隣接した)義理を果たさない人物に仕事を依頼しようとは思わないし、そういう人物は自分がどのように見られているかを考えていないので、仕事に対しても気が回らず、弁護士としていい仕事が出来ないのではなかろうか。
 まあそう言いつつ、私も自省を忘れてしまいがちであるが。

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