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2009年7月18日 (土)

読書日記7月18日

「フィリップ・マーロウの事件」レイモンド・チャンドラーほか。ハヤカワ文庫。
レイモンド・チャンドラーの生み出した名探偵、フィリップ・マーロウを主人公に一線級の作家たちが短編を寄稿したアンソロジー。みなチャンドラーの作風を真似て書いているので、チャンドラー好きにはたまらない短編集である。
 マーロウは離婚事件の調査は引き受けないと言っているが、どうしてそうなのかはチャンドラーの作品の中では明らかにされなかった。マーロウが離婚事件を受けなくなった理由を描いてみた野心作も収録されている。
 最後にチャンドラー本人による「マーロウ最後の事件」も収録されている。
 どこからどうみてもマーロウはかっこいい。
 反動でハンフリー・ボカート主演の「三つ数えろ」(大いなる眠りの映画化)のDVDを買ってしまった。いつ見られるのやらという感じだが。

「執念谷の物語」海音寺潮五郎。新人物文庫。
 海音寺潮五郎の短編集。新聞で、海音寺の作品が文庫化されると見て、早速に購入。
 沼田城を手に入れる為に真田昌幸が権謀術数を用いて非常の手段を用いた経緯を描いた表題作が秀逸である。昌幸の為に利用されるだけ利用されて最後は滅ぼされる豪族たちの悲運が描かれている。戦国ブームというが、戦国を表面だけで語るなと海音寺であれば叱ったであろうと思わせる作品。細かな史料に基づいて展開するその取材力にもうならせられる。
 適当な史料だけであまり調べもせず書いていると思われる昨今の歴史作家とは一線を画しているといわざるを得ない。

「スナーク狩り」宮部みゆき。光文社。
 宮部みゆきの描写力、物語展開力はやはりすごい。息もつかせぬサスペンス作品である。模倣犯などで、人を殺すことを何とも思っていない殺人者を描いた宮部ワールドがここにもある。詳細はこれから読まれる人のために割愛するが、これは読み物として大変面白い作品である。

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