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2009年9月18日 (金)

ヤミ金今昔

 若い先生はヤミ金事件の経験がないため敬遠するようで、弁護士会の相談でヤミ金があると逃げるようである。

 昔のヤミ金事件は確かにうっとおしいものであった。相手は怒鳴るし、マニュアル通りの嫌なことを言ってくるし(借りたものを返さないヤツの代理人をするのか、先生は人間としてそれでいいと思っているのか、等)、弁護士事務所にピザが大量に注文されたり(もちろんヤミ金がしているのであるが)、消防車が来たり等あったものである。
事務所にいつまでも電話がかかったり、「関係ないから本人のところに行く」と言って本人に電話をかけ続けたりされたこともあった。
 地場のヤミ金だと、事務所まで怒鳴り込みに来ることもあったし、アパートの全ての郵便受けに、「○○号室の誰それは、借りた金を返さない詐欺師です」というようなチラシを入れたり等悪質であった。

 しかし、ヤミ金が次々に逮捕され、ヤミ金の悪のツールの確保が難しくなっていき、ヤミ金もだいぶ最近は大人しくなった。電話をすると、「わかりました」というのが多くなった。
 ヤミ金の悪のツールはプリペイド携帯と他人名義の預金通帳である。
 プリペイド携帯は、転々譲渡しても罰則がなく、プリペイド携帯で儲けていたある携帯電話会社は、それを是としているような雰囲気があったので、どこの誰が使用しているか分からなかったのである。
 預金通帳の譲渡も同様で、他人名義だと誰がヤミ金か特定出来ないのである。
 京都弁護士会は、日本で最初にこの問題に取り組んで「プリペイド携帯の譲渡禁止と、使用している人が分からない場合には使用の停止、預金通帳の譲渡禁止」を求めた意見書を書き、総務省にも交渉し、法律を制定させたのである。
当時の弁護士会のヤミ金問題を取り扱うところの座長は、私であったが、その後、法律制定後はヤミ金が大人しくなっていった。

 貸金業規制法の完全施行後、ヤミ金が増えることを警戒する向きもあるが、若手弁護士に対して十分な研修をしてもらい、ヤミ金だからと言って逃げないようにしてもらいたいものである。
 京都弁護士会では、ヤミ金向けのマニュアルを作成していて、こういわれたらああいうという、「切り返しトーク集」も載っている。ある女性弁護士などは、下の名前で呼ばれたとか、スリーサイズを聞かれることもあったようである。

 それに比べると今は楽なもんである。

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