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2009年12月14日 (月)

読書日記12月14日

「この国のかたち 1」文春文庫。司馬遼太郎。
 司馬の日本国を考えるエッセイ集の1巻だが、晩年が近づいてきて、国を憂える気持ちが強く出ているエッセイとなっている。晩年になって司馬は、自分の小説等は、22歳の自分に対する手紙(満州で戦車部隊に配属され、いつ死んでもおかしくなかったという極限状態)だというようになるが、このエッセイでもそのようなことを書いている。福田みどり婦人は別のところで、晩年になってからああいうことを言う司馬がいやだったというようなことを言っておられるが、司馬作品を通じて思うのは、晩年になってから司馬が後付で作った理由ではなかろうかという気もするのである。若干引用が不正確かもしれない点はご容赦されたい。

「棄霊島」(上)(下)文春文庫。内田康夫。
 浅見光彦シリーズの最新文庫版ということで、贄門島と対になる作品だという内田の作者の作品解説を見て購入。内容的には、やはり松本清張や横溝正史にはほど遠い内容だが、疲れている時にはこれくらいの気軽に読める作品の方が肩が凝らない。

「宮部みゆき責任編集 松本清張傑作短編集(中)」文春文庫。松本清張。
 過去に読んだ作品もあったので、それはぱらぱらとめくって筋を思い出して飛ばしたが、いくつか読んだことのない短編も入っていた。
 清張の作品はやはりすごい。人間の欲望や追い詰められた時の行動、悪意等々参考になることがちりばめられている。若くて経験のない弁護士は清張の作品を少なくとも30冊くらいは読むべきであろう。最近本棚でも清張の作品が生誕100周年ということで並んでいるので手軽に手に入るのもありがたい。
 作品の中では、「書道教授」という作品がもっともよかった。短編というより中編なのだが、追い詰められたエリート行員の行為と、彼が習っている書道教室の謎とがあいまって、深みを出している。
 清張の作品は読後充実感とともに、どっと疲れてしまう。

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コメント

 ゼロの焦点読了しました。
 あと29冊です。

投稿: 豆重 | 2009年12月20日 (日) 11時59分

頑張って読んで下さい。人間関係がどろどろしているという点では、長編よりも中短編がお勧めです。

投稿: 中 隆志 | 2009年12月22日 (火) 11時09分

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