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2010年2月15日 (月)

読書日記2月15日

「諸葛孔明」(上)(下)中公文庫。陳舜臣。
 秘本三国志で、曹操を初めて悪役としてではなく、英雄として描いた陳舜臣氏が描く諸葛孔明。史実に基づいた諸葛孔明を描いている。
 孔明は、局地戦で鬼謀極まりない軍師として描かれる三国志演義での姿よりは、政治家・政略家である。局地戦での軍師というのは、むしろ法正という武将の方が似つかわしい(漢中王になった戦いで曹操軍を苦しめるのはこの法正である。しかし、夭折している。彼が長命していれば、後の蜀もまた変わっていたであろう)。
 孔明の局地戦での戦略は、正攻法であり、奇抜な手は使わない。そのため、魏側では、孔明が遠征軍で補給が必要であるという弱点を、また、乾坤一擲の賭博的な戦いをしないという孔明の特質をも見抜いて、持久戦に持ち込んでいる。

「寒山剣」光文社文庫。戸部新十郎。
 前田利家など、北陸の武将や富田景政などの剣豪を描いた秀逸な作品を残している戸部新十郎の作品で、表題作は今まで公刊されていなかったという。誰かの代わりに穴埋めの為に書いたが、掲載されず、戸部氏の手文庫の中で眠っていたということである。
 兵法天下一とされる中条流の富田重政を手玉に取る異形の小男。彼の正体とは・・・。
 表題作が秀逸である。なぜこれが未発表であったかは、解説に詳しい。

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