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2011年6月 6日 (月)

読書日記6月6日

「幕末動乱の男たち(上)」新潮文庫。海音寺潮五郎。
 海音寺の「武将列伝」と同様に、短い読み物で幕末の人物を描いていくシリーズ。
 小説調ではなく、あくまで史実に基づいている。
 司馬の作品では英雄豪傑風に書かれた清河八郎が、けっこう史実では悲惨な目に遭っていたり、悲惨な境遇の中でもすぐに楽しみを見つけることの出来た平野国臣など、幕末の人物が描かれる。歴史好きなら海音寺作品は逃せない。

「三陸海岸大津波」文春文庫。吉村昭。
 高熱隧道、漂流などいくつか作品を読んでいる吉村昭が、明治と昭和の初めに発生した三陸海岸の大津波について、生存者からの聞き取りや当時の作文を紹介しながら、その恐ろしさを伝えたルポ。
 昭和八年の津波では、明治の津波からあまり月日が経過していなかったため、避難訓練を十分にしていたり、高台に家を築いていたため、被害が少なかったということである。
 大津波が平成23年3月11に三陸海岸を襲ったが、今回は前の津波から月日が経過しすぎていたため、当時のことを伝える人もいなかったに違いない。
 今回の津波を受けて書かれた訳ではなく、その恐ろしさを後世に伝えるために書かれたこの作品が、もっと読まれていたら、と悔やまれてならない。

「二百十日・野分」新潮文庫。夏目漱石。
 漱石が明治維新後、拝金主義がはびこる世相を痛烈に批判した作品。
 二百十日が、軽妙なタッチで会話調で進み、中身も軽やかであるのに対して、野分の方は重厚な小説である。
 野分のラストは、涙なしには読めない。
 社会人として、夏目漱石の作品は、いくつかは読んでおくべきであろう。

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