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2013年7月10日 (水)

読書日記7月10日

「天海の秘宝」(上)(下)アサヒ文庫。夢枕獏。
 天海僧正が残した秘宝を巡る戦いを描いた空想作品で、時は江戸時代。
 人生において読んだ方がいいか読まなくてもいいかといわれれば、絶対に後者の作品。
 個人的には,人生の時間を無駄にした感がかなり強い。
 先日読んだ大江戸釣客伝がよかったら期待したのだが。
 人によっては、「ものすごくおもしろい」と感じることもある作品だとは思うが、数多くの小説を読んでくると、期待値が高まりすぎるのか。
 まあ、こういうこともありますな。。。。

「地下室の手記」新潮文庫。ドストエフスキー。
 30代後半くらいから、若い頃に世界文学などを読んでいなかったということに対する後悔が大きくなり、最近は古典の海外小説を何冊かに一冊は読むようにしている。
 その流れの中で、ドストエフスキーはやはり避けては通れないということで、前半の作品と後半の「罪と罰」などの作品との分水嶺と呼ばれる表題の作品を読んだ。
 人の心を描くのが文学の一つの主題であるとするならば、まさにこの作品は人の心を生々しく描き出した作品であろう。
 様々な評価がされているようであるが、人と交わらず、地下室にこもりただ手記を書き続ける主人公。自意識が皮膚の外までむき出しになったようなその性質。
 ただ、人は誰しも、自分の中に主人公と類似したところを発見して慄然とするのではないだろうか。まあ、ドストエフスキーの作品なんて、様々な論考があるから、私がここで浅薄なことを書いても仕方がないともいえるが。
 こういう作品が19世紀に書かれていることに驚きを感じざるを得ない。逆に若い頃この手の作品を読んでいても、分からなかっただろうから(今でも完全に理解出来ているともいえないが)、今こうした文学をはじめて読むのもまたよいのかもしれない。

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