« もうちょっとレクチャーするのも仕事だろう | トップページ | トウモロコシの雌穂 »

2014年10月 7日 (火)

読書日記10月7日

「土地と日本人」中公文庫。司馬遼太郎。
 司馬遼太郎の対談集。対談がされたのはバブルが来る前であるが、土地の値上がりだけで儲けている日本の資本主義がおかしいという論調で、「土地は公有にすべきである」という筋でずっと対談されている。
 松下幸之助とも巻末で対談しているが、司馬遼太郎の公有論に対して、松下幸之助は、「公有にすればしたで使用する権利をどうするかというところがまた難しい」と言い方は柔らかいが手厳しい。
 また、明治維新の際に、山林をどさくさ紛れに天皇や島津のものにしてしまっているはずだということも指摘される。昔は山林があれば儲けられただろうが、平成26年の今はどうだろうか。
 ただ、高級な建築材が取れる山林を保有していたら、外には出ない大きい利益が出ているのかもしれない。

 司馬が憂いていたことは、平成のバブル崩壊で現実となってしまう。
 土地問題について、いろいろと考えさせられる一冊。

「アデン・アラビア」ニザン。河出書房新社。
 池澤夏樹個人編集の世界文学全集の中の一冊。正確には、「名誉の戦場」という作品と合冊であるが、ニザンを一度読んで見たかったのでとりあえず読書日記にあげておく。
 始まりの一文はあまりにも有名だが、中身は知らない人も多いと思われる。
 私自身、非常に読むのが辛かった。
 日本語訳のリズムが私のリズムと合わなかったという点も1点あるだろうが、ニザンの持つ文章のリズム自体が私に合わなかったのかもしれない。
 アデンというアラビアの町に行く20歳のフランス男性が語るのだが、旅行記ではなく、社会を批判した論文というところだろうか。
 今の資本主義社会の問題に通じるところがある。確か1920年代くらいの作品だったと思うが、100年近く経っても世界は変わっていない。
 

|

« もうちょっとレクチャーするのも仕事だろう | トップページ | トウモロコシの雌穂 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/164941/60431880

この記事へのトラックバック一覧です: 読書日記10月7日:

« もうちょっとレクチャーするのも仕事だろう | トップページ | トウモロコシの雌穂 »