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2016年5月 6日 (金)

読書日記5月6日

「モンスターマザー」新潮社。福田ますみ。

 長野県の丸子実業で「いじめに遭った」として高校生が自殺した。バレー部でいじめはあったのか。あるいは違う真相があるのか。自殺してもかまわないとして未必の故意があったとして当時の校長が告訴される。
 双方から訴訟が提起されるが、その結論はー。

 これは面白い一冊であり、特に同業の弁護士が関わったことで紛争が拡大してしまったと思われるところが同業として情けなく思う。当該弁護士は後に訴訟で謝罪広告を出すように判決で作為命令を出されたが、未だに対応していないという。また、殺人罪で告訴したことに対して、懲戒も出されている。
 モンスターマザーと事実関係を調査しない弁護士がタッグを組むと、こうにも紛争が拡大してしまうのだという恐ろしいノンフィクションである。
 これは一読の価値がある。

「震災風俗嬢」太田出版。小野一光。
 東日本大震災でがれきとなった東北の地で、わずか一週間後に営業を再開した風俗店があった。
 東日本大震災の中、風俗嬢達は何を見て何を考えたのか、そして、未曾有の大災害の中、風俗店に来ていた人達はどんな人なのか・・・。
 題名を見ると、真面目な一冊に思えないかもしれないが、震災の中の裏面に光を宛てた秀逸なノンフィクションである。
 ただ、少し字が大きく(老眼の人にはありがたいかもしれないが)、1頁の文字数も少ないので、ハードカバーで買うには割高かもしれない。その点のみが残念である。
 

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