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2019年12月20日 (金)

読書日記「影武者徳川家康」

 新潮文庫。隆慶一郎。

 上中下巻の3巻。
 徳川家康が関ヶ原の戦いで死んでいたという設定で書かれた物語で、その論拠は多数あるが、関ヶ原の開戦前に、家康が刀を抜いて使い番を追い回したという記録がある。これから天下分け目の戦いに臨もうとしている家康が、わざわざ自分の使い番を斬り殺そうとするか、という疑問である。
 関ヶ原以降の家康は、女性の好みも変わり、生まれた子どもを溺愛している。次男の結城秀康とは中々対面せず、ギギという魚に似ているとして、於義伊と呼ばせており、異母兄の信康のとりなしによってようやく対面できたとされ、長男は信長に言われて自刃させたのと比較すると確かに違和感がある。
 家康は、なんとか豊臣秀頼を生き残らせようとしているように見えるし、人が入れ替わったとされても「そうではないか」と思わせられるのがこの影武者徳川家康である。
 物語は比類なしに面白く、20年以上ぶりに再読した。
 本屋では隆慶一郎の作品を置いているところは少なくなったが、アマゾンなどではまだ在庫もあり、買うことができる。
 歴史好きでなくとも、面白い作品だと思う。

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