« 2020年12月 | トップページ

2021年1月15日 (金)

訴訟がなじまない事件

 私も調停は待ち時間が好きではないので、あまり多用したいとは思わなかったのだが、事件によっては、訴訟をする前に調停を出してみた方がいい事件もある。
 東京や大阪と異なり、京都はコミュニティが小さいこともあるから、訴訟でいわばいきなり横っ面を張っておいて、「話合いをしませんか」となっても、中々うまく行かないことも多い。
 京都の事件で東京や大阪の代理人から攻撃的な訴訟提起をされることがあるのだが、裁判が進行すると、訴訟の中で「話合いで考えている」という意向を聞くことがある。しかし、この時点で依頼者が激怒していて、中々話合いがうまく進まないこともあるし、訴訟をしたことで、解決の糸口が訴訟外交渉や調停であれば探すことができたかもしれないにも関わらず、訴訟でいきなり横っ面を張られてケンカを売られたような形になると、根本的に解決の糸口がなくなってしまうこともある。全面戦争の状態である。

 私もなるべく気をつけているのだが、表現を激越にして、相手方を叩くような書面はあまりよろしくない。
 淡々と事実を積み上げて、法的評価を書くべきである。
 代理人攻撃もよろしくない。相手の代理人が怒ってしまい、戦闘モードに入ることがあるし、懲戒の問題ともなりかねない。

 過去何件かそういう事件があり、訴訟では勝訴したのだが、「これは調停か訴訟外交渉なら話合いで解決できた可能性もあるし、相手方にとってももう少し有利で、かつ、こちらの顔も立って、判決よりも妥当な解決もできたかもなあ」と思ったことがある。
 もちろん全ての事件がそうではなく、訴訟せざるを得ない事件もあるが、最近は、私が若い頃、ベテランの弁護士が割合調停を申し立てていた(私のボスも時々調停をしていた)のも分からないではないという思いでいる。
 若い頃は、「調停なんてまだるっこしいことせず、訴訟で白黒つければいいのではないか」と思っていたのだが、紛争というものはそうでもないものもあるということであろう。
 そういう事件では、かなりあっさりした調停申立書で、どうしてもっと書かないのかと思っていたが、書面にするときつくなるが、調停委員を通じて口頭でいってもらうと柔らかくなるということもあると後に知ったのである。
 まだまだ私自身修行中の身であり、自分がベテランだとは思っていないのたが(中堅くらい)、調停になじむ事件があれば(もちろん依頼者と十分協議して)あっさりした調停申立書を作ってみたいと考えている今日この頃である。

| | コメント (0)

2021年1月14日 (木)

裁判のWeb会議

 先日初めて大阪地裁の裁判にWeb会議で出頭したが、顔が見える分、電話会議と比べるとやりやすかった。
 また、基本的に両手が空いているので、記録をめくりやすいという利点がある。
 電話(電話会議という正式な手続)だと、片手で電話を持っていたり、肩に挟んで記録をめくるので、記録を確認しづらいのである。
 もちろん、スピーカーにしてするという方法もないではないが、聞きづらいことがあり、やはり受話器で耳から聞かないと聞こえづらい。

 勤務弁護士として働き出した時に、全国展開をしている法人の事件があり、電話会議がない時代は毎回裁判所に行かなくてはならず、相当な負担であった。現地に行き、相手の代理人が「準備が間に合いませんでした」として期日が空転した時の怒りは今も忘れられない。
 民事訴訟法が改正され、電話会議ができた時には感涙にむせぶ思いであった。

 それよりもさらにWeb会議はやりやすいと感じた。
 大阪地裁も往復すると地味に時間を取られるので、簡単な手続であれば、Web会議で十分である。

 Web会議が普通のことになると、遠隔地の事件などを都市部の弁護士がするようになるのではないかという意見もあるが、依頼者の側からすると、近くに居て打合がやりやすい弁護士に普通は依頼すると思うのと(京都の事件なのに、東京の弁護士の方が能力が上だとして、わざわざ東京の弁護士を依頼される方もいるので例外はあるが。)、Zoomなどで打合ができるとはいえ、裁判資料を基にした打合はオンラインであると正直限界があると考えるので、都市部の弁護士が地方の事件を受任しまくるというような事態が本当に想定されるのかは疑問である。
 尋問となれば現地の裁判所に行かないといけないし(かつて一度だけテレビを利用して遠隔地の証人を尋問したが、全く尋問しているという意識を持てず、あれでは裁判所も心証が取れないであろうと感じたことがあった)、依頼者との打合も必要であるから、地方の事件を遠隔地の弁護士が受任しまくるというのはやはりハードルが高そうである。

 事情により、遠隔地の事件や遠方の依頼者の事件を引き受けることはあるが、お互い、意思疎通には工夫を凝らす必要があり、地元の方の依頼を地元の弁護士が受ける方がスムーズであることは間違いがないように思っている。

| | コメント (0)

2021年1月13日 (水)

読書日記「新型コロナとワクチン知らないと不都合な真実」

 日本経済新聞社出版。峰宗太郎、山本浩之。

 日経ビジネスの編集者である山本氏が、米国国立衛生研究所内アレルギー感染症研究所の峰先生(医師)に、新型コロナがどういうものか、ワクチンとは何か、今回の新型コロナワクチンとはどういうものか、PCR検査の基礎知識、世間に出回るデマ情報の見分け方などについて質問をし、それに対して峰氏が極めてわかりやすい語り口で説明をするという対談形式の一冊。読みやすい上に、素人が誤解しがちなところを簡明な言葉で整理されている。

 これは、年末にたまたま本屋で見つけて読んだのだが、今の新型コロナウィルスを取り巻く問題について考えるためには必読の一冊である。
 これを読めば、全国民にPCR検査をさせるべきということがいかに非現実的かつ問題かも分かる上、今回開発されたワクチンがどういうものかについて、また、ワクチン接種についての基本的な考え方や理解が深まる。
 峰先生はツイッターもされているということで、早速フォローした。

 未読の方は、是非読んでいただきたいと思う一冊である(なので、順番を飛ばして年明け一発目の読書日記に持ってきた)。

| | コメント (0)

2021年1月12日 (火)

今週の小次郎

Dsc_0657

 絨毯の縁にちょこんと座る二代目小次郎である。
 休み中も、早起きして散歩していた。
 外でしかトイレをしないからである。
 朝と夕方に散歩するが、時には夜遅い時間にキュイキュイということがあり、そういう時は遅い時間から真っ暗な中散歩に行かされる(トイレがしたいというのである)。
 3連休が明けました。
 今週も頑張っていきましょう。

| | コメント (0)

2021年1月 8日 (金)

2020読書日記ベスト

 12月はバタバタしていたら、読書した本の中からベストのものを選ぶのを失念していた。
 数えてみると、69冊しか読むことができなかった(漫画や仕事で読んだ本は除くのと、紹介することもないであろうと思った本もあり、全ては紹介していない。また、読んだが手帳にメモし忘れている本もあるようであるので、もう少し多いのかもしれない。)。
 理由としては、割とボリュームのある本に時間を取られたことであり、読書をしていなかった訳ではない。
 2020年のベストは以下のものである。
 詳細は読書日記で書いているので、紹介は簡略にとどめる。
 今年も、読書の時間を多く取りたいものである。
 以下は順位順に並べたものではなく、手帳から抜き出した順に過ぎない。

「ジョン・ボルトン回顧録」
 これはトランプ政権で何が起こっていたか知る為には必読。
 アメリカが世界で最も影響力がある国であり、日本との関係からすると、アメリカの情勢は知っておくべきである。

「ライフスパン 老いなき世界」
 老化も病気の一つとして、老化を食い止めるための研究の紹介である。

「春秋名臣列伝」
 処世術を学ぶために、歴史書は必読である。

「正義の行方」
 トランプにより解任された検察官の回顧録である。
 無辜の罪で捉えられた人を解放するために証拠を集めていく過程を読んで、我が国との比較をせざるを得なかった。

「犬物語」
 ジャック・ロンドンの著作は読んだかもしれないのだが、記憶になかったので、新鮮かつ清冽であった。

「疫病2020」
 新型コロナを整理するのに、これ以上の本はないであろう。未読の人は今からでも是非読むべきである。
 同じ分類の「感染源」「ホット・ゾーン」も一読の価値あり。

「一人称単数」「猫を棄てる」
 色々言われているが、村上春樹はやはり面白いと思うのである。次の長編出ないかなあ。

「叛骨」
 津本陽先生の遺作の一つである。陸奥宗光の生涯に涙する。

「水底の女」
 フィリップ・マーロウの村上春樹訳の最終作の文庫版である。
 短編集も村上春樹に訳してもらいたい。

「ただの眠りを」
 72才のマーロウが活躍する作品である。

「平成はなぜ失敗したのか」
 野口悠紀雄氏による平成の総括であり、日本経済を見直す上で、必読。

「サル化する世界」
 内田樹氏によるエッセイ。自分と全く違う思考過程にハッとされられる。

「辺境メシ」
 高野秀行氏が辺境でヤバイ飯を食べて紹介するシリーズである。私は読むだけで十分。
 高野先生にはもっともっとたくさんの作品を出してもらいたい。
 同著者の「幻のアフリカ納豆を追え!」「ミャンマーの柳生一族」も抱腹絶倒である。
 

| | コメント (0)

2021年1月 7日 (木)

当事務所の執務体制について

 新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、当事務所でも事務局と勤務弁護士は週に1日休業を命じている。
 雇用調整助成金の対象にはなるのだが。

 私自身は予定がない日がなかなかないこともあり、予定が空いている日もすることがあるため、休業又はリモートは相変わらずゼロの予定である。

 医療従事者の皆様や新型コロナウィルスの対応をされている自治体の皆さん、耐えておられる飲食業や旅行業その他の皆さんのためにも、1日も早く新型コロナウィルスの猛威が収まりますように。
 年末のサザンオールスターズのライブで桑田さんが言われていたように、いつか元の日常に戻れることを祈るしかない。

 それぞれができることを頑張りましょう。
 私は、弁護士としてできることを微力ながら頑張ります。

| | コメント (0)

2021年1月 6日 (水)

本日から執務開始します

 私自身は自宅ですることがなかったのとこれ以上休んだら元に戻れる自信がなくなってきたため、3日から仕事をしているが、事務所は本日から執務開始です。
 事務所によっては、12月26日から1月11日まで休みのところもあるようであるが、そんなに休んだら元に戻れないのである(当社比)。
 裁判所も4日からやっているであろうし。

 ということで、改めて今年もどうぞよろしくお願いいたします。

| | コメント (0)

2021年1月 1日 (金)

謹賀新年

   明けましておめでとうございます。
   旧年中はありがとうございました。
   本年も、どうぞ中隆志法律事務所をお願いいたします。
   今年が皆様にとって、よい年になりますように。

| | コメント (0)

« 2020年12月 | トップページ