2025年4月24日 (木)

役員披露宴

 本日は京都弁護士会の役員披露宴がある。
 京都の役員披露宴は、京都府知事(又は代理)、京都市長(又は代理)、国会議員(だいたいは秘書が代理)、京都地裁・家裁の所長、検事正その他そうそうたる出席者である。
 当然会員も出席するのだが、今年度の会長は池上哲朗先生で、平成21年には副会長を一緒にした間柄であるので、出席予定である。

 だいたい挨拶が長く、食事まで1時間くらいかかることがある。
 来賓挨拶、会長の挨拶等々があるためである。

 故中村利雄先生の会長就任の時の披露宴では、中村利雄先生の話が終わらず、1時間が経過しても食事が始まらなかったはずである。

 お祝いしよう。

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2025年4月23日 (水)

新人弁護士

 新人弁護士が入ると、以下のようなことを意識している。

1、偏った事件ばかり担当させない。
2、いきなり全部任せない。
3、いきなり難しい事件を担当させない。
4、ある程度進んでいる事件は担当させない。
5、ある程度の期間、連絡文書一つでも確認し、修正した方がよいところがあれば、指摘して、その理由も説明する。
6、ある程度経験を積んだら、この分野はその新人弁護士というような分野を探す。
7、そうはいっても、何もかも私がしていると、自分で考えなくなるので、適度に考えてもらう。
8、現場に行かないといけないようなものは行ってもらう。

1は、交通事故の損保側の事務所で、加害者側で被害者側から色々と言われて、疲弊すると聞いたことがある。
2も、いきなり記録を何冊も机に置いて、説明せずに「やっておけ」とだけ伝えた結果、直ぐに勤務弁護士が辞めた例を聞いたことがある。
3も、自分が書きたくない書面を勤務弁護士にさせるなどもってのほかである。
4は途中から入ると、本当にやりづらい。
5はディテールにこだわらないと思わぬところで足下をすくわれるからである。
6は得意分野を作って欲しいからである。
7は育たないからである。
8は私もある程度予定があるので、勤務弁護士として助けてもらうためである。

 最初の勤務弁護士は、大阪高裁からの期日の帰りに、鞄から少年事件の記録を出して、午後は鑑別所に行ってきてねと言ったことを記憶している。
 人を育てるのは難しい。

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2025年4月22日 (火)

競技中の落雷事故について(一部令和6年4月11日の記事と同内容)

 平成18年3月13日最高裁は、サッカーの部活での試合中に落雷で重篤な後遺症が残った事案について、「落雷による死傷事故は,平成5年から平成7年までに全国で毎年5~11件発生し,毎年3~6人が死亡しており,また,落雷事故を予防するための注意に関しては,平成8年までに,本件各記載等の文献上の記載が多く存在していたというのである。そして,更に前記事実関係によれば,A高校の第2試合の開始直前ころには,本件運動広場の南西方向の上空には黒く固まった暗雲が立ち込め,雷鳴が聞こえ,雲の間で放電が起きるのが目撃されていたというのである。そうすると,上記雷鳴が大きな音ではなかったとしても,同校サッカー部の引率者兼監督であった甲野教諭としては,上記時点ころまでには落雷事故発生の危険が迫っていることを具体的に予見することが可能であったというべきであり,また,予見すべき注意義務を怠ったものというべきである。このことは,たとえ平均的なスポーツ指導者において,落雷事故発生の危険性の認識が薄く,雨がやみ,空が明るくなり,雷鳴が遠のくにつれ,落雷事故発生の危険性は減弱するとの認識が一般的なものであったとしても左右されるものではない。なぜなら,上記のような認識は,平成8年までに多く存在していた落雷事故を予防するための注意に関する本件各記載等の内容と相いれないものであり,当時の科学的知見に反するものであって,その指導監督に従って行動する生徒を保護すべきクラブ活動の担当教諭の注意義務を免れさせる事情とはなり得ないからである。」と判示している。
 これを受けて、サッカーの競技中、指導者や主催者は落雷検知器を常備していて、落雷が近づいてきていると、競技を中断させているのが実際である(私もサッカーの観戦中にそういう場面を度々見ている。)。

 これを書いたのは、奈良県でサッカーの練習中に落雷があり、心肺停止並びに意識混濁している状態となった方がおられるという報に接したためである。
 現場が実際、落雷を予見できたのか、どういう状況であったかはわからないが、落雷の危険がなかったのかについては検証の必要があると思われる。
 心肺停止の方の無事と意識混濁されている方の症状が回復されることをお祈りするほかない。
 サッカー以外でも、落雷事故にはよほどの注意が必要である。

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2025年4月21日 (月)

今週の小次郎

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 遊び疲れて、ソファーで呆然として変な座り方となっている3代目小次郎である。
 とにかくケージから出ている間は悪いことをするか、遊ぶかのどちらかである。
 そして、私を甘噛みするのだが、時として指に穴が開くくらい強く甘噛みする。

 4月も下旬に入りました。
 連休まで頑張っていきましょう。

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2025年4月18日 (金)

読書日記「一夢庵風流記」

 読売新聞社。隆慶一郎。

 再読である。寝る前に、筋を知らない小説を読むと興奮して寝られないかもしれず、先を読みたくなるので、たまに再読をしている。
 だいたい10分程度で眠くなるので、再読するのはちょうどいいような気がしている。あるいはとてつもなく辛い本とか(トマ・ピケティの、21世紀の資本とか)。

 戦国の快男児、傾奇者として知られた前田慶次郎を描いた小説である。
 前田慶次郎は、一向一揆との戦いで織田信長の旗印が一向宗に奪われた時に、当時は浪人していたが、これを奪い返したという記録がある(史実かどうかは不明)。
 また、関ヶ原の戦いの時に、最上領に攻め込んだ直江兼続が、関ヶ原での西軍の敗戦を知り、退却する際、最上義光の軍勢に追撃され、死を覚悟した時に、直江兼続に切腹を思いとどまるように告げて、最上勢に突撃して、最上勢を撃退したという。
 こうした武勇に加え、文化人としても一流であった。

 前田慶次郎を描いた作品としては、海音寺潮五郎の、「戦国風流武士 前田慶次郎」がある。

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2025年4月17日 (木)

判決速報「保険会社からは9級が相当として激しく争われたが、自賠責どおりの併合4級が認められた事例」

 高次脳機能障害を負われた方で、私が自賠責へ後遺障害の申請をして、併合4級とされた方の損害賠償請求事件でした。
 訴訟では、相手方保険会社は、被害者の高次脳機能障害の後遺障害は9級でしかないとし、また、加害者は赤色信号を無視して交差点内に侵入したものの、被害者にも過失があるとして争っていました。
 保険会社は、日常生活が自立している上、脳の出血が微細であるということなどと医師の意見書も出してきていました。
 これに対し、私の方では、膨大なカルテを分析し、被害者の後遺障害は併合4級が相当であると主張し、5級の高次脳機能障害では日常生活が自立しているのは当然の前提であること、びまん性軸索損傷では出血が微細であるが、脳がねじれてダメージを受けていることのあらわれであるなどと反論しました。
 また、赤色信号をことさらに無視しているのであるから、被害者に回避義務はないことも指摘しました。
 結果、当方の主張がほぼ100%認められ、自賠責を控除した上で、遅延損害金を合わせると7200万円を超える賠償額が認められました。
 主任弁護士は中でした。
 一審で確定しています。

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2025年4月16日 (水)

匿名の弁護士のSNSなどに思うこと

 弁護士と名乗って匿名でSNSをしている投稿がされたとスマホに通知が来ことがある。
 匿名といっても、実は誰か分かっているものは除くが、だいたいそういう投稿は自分が非常に「できる」弁護士であることが前提となっている。
 しかしながら、中には投稿の内容自体から、「ほんまにこの弁護士できるんかいな」と思う内容であることもある。

 実は正体が弁護士であるとして、「できない」弁護士の場合もあるのではないかと疑っている。
 実名で投稿をしたり、ブログをすれば、下手に偉そうなことを書けば、「何いうてんねん。お前がいうな」と言われるリスクもある。
 実名を出さずできる弁護士として様々な投稿をしているアカウントは、基本的にそういうリスクから逃げているので、本当に弁護士であったとすれば、嫌いである。
 また、情報元として、実名でしている方がはるかに信用性が高いものである。

 ただ、もちろん実名であっても、投稿自体からできないことが推測されることもある。
 以前、全く書面を出してこない相手方代理人がいて、どんな弁護士なのかと確認をしたところ、SNSは1日にすごい数を投稿していて、「こういうことをしているから、仕事ができないのだな」と思ったことがあった。

 あくまで個人の感想です。

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2025年4月15日 (火)

庭の桜

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 庭の桜が咲いた(撮影日は4/8)。
 これを書いている頃には、気温が上がる日があり、雨も降るということなので、散ってしまっているであろう。
 一昨年、盆栽から大きく育った桜の木が枯れて、その後にまた盆栽の桜を植えたのだが、一応順調に育っている。
 花の付き方からして、ソメイヨシノではなさそうであるが、まあ花の種類に疎い私なので、案外ソメイヨシノであったりするかもしれない。

 4月も半ばとなり、これが投稿される頃には、桜も散っているであろうし、もう少し頑張れば連休である。

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2025年4月14日 (月)

在りし日の小次郎

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 3月下旬が誕生日だったので、生きていれば10歳になっていた2代目小次郎である。
 よく、ゴロンゴロンと敷物の上でご機嫌であった。
 顔は可愛かったが、家族以外の人には全く慣れず、他の犬にも怒っていた。

 4月も半ばになりました。
 今週も頑張っていきましょう。

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2025年4月11日 (金)

読書日記「君は永遠にそいつらより若い」

 ちくま文庫。津村記久子。

 後に芥川賞を受賞した筆者のデビュー作。このデビュー作も太宰治賞を受賞している。
 短編集を読んで感銘を受けたので、いくつか作品を購入していたのである。

 緩慢な大学生活を送る女性主人公のホリガイ。
 ホリガイの周囲に渦巻いていく暴力の陰。瞳に闇を潜ませるイノギさんとの出会い。
 自殺した同級生は何を思っていたのか。
 ホリガイの周囲の闇は何か。

 鮮烈なデビュー作である。

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