テレビに出ている弁護士は優秀か?
答えは、人によります(何だと思わないでくださいね)。私も「行列が出来る法律相談所」への出演依頼があったこともあります。でもすぐに断りました。 どうしてかというと、私の依頼者の事件を誠実に出来なくなるおそれがあるから。 弁護士の仕事は地味な時間が結構多いのです。 依頼者との打ち合わせ(打ち合わせしないと事件の受任が出来ませんからね)も時には数時間、数十時間に及びます。 裁判所に提出する文章の作成(土日をつぶして書き上げることもあります)。 法律文献や判例の調査。 事件記録の精読等々。 こうしたことを行うためには、勢いある程度の時間が必要ですし、弁護士も人間ですからこうした作業を行うには自ずと時間的限界、体力的限界があります。 週のうち何日も収録に取られるような状態では、こうした作業を誠実にすることは私であれば不可能です。 ちなみに、私は事務処理能力にはそれなりに自信がある方なので、その私ですらそうです。 テレビに出ている弁護士は、依頼者を犠牲にしているか、スーパーマンなのかどちらかなのでしょう。 ただし、基本的には、相談で、「テレビに出ている弁護士はこういっていたのに先生の答えと違う…」と言われると、正直がっくりきますが…。
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