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2007年3月 6日 (火)

最近読んだ本

 私は読書が趣味であるが、今日は最近読んだ本と感想を書いてみたい。他人をバカにする若者たちは1項目をもうけて書いたが、そのほかの本である。

 ボアゴベ「鉄仮面」フランスの監獄に幽閉されていた鉄仮面を被せられた囚人(史実)にまつわる作品は非常に多いようであるが、作品として私が読んだものはこれが最初であった。非常におもしろく、上下巻600頁以上ずつあるが、2冊を1週間足らずで読んでしまった。最近読んだ本の中では秀逸である。

 津本陽「信長の傭兵」鉄砲無頼伝として角川文庫に収められている作品の続編で、戦国時代の紀州根来の鉄砲傭兵集団の長であった津田監物の活躍を描いた作品である。津本陽の作品には珍しく、性的描写が多いことが特徴である。

   加賀美 雅之「双月城の惨劇」ディクスン・カー(海外ミステリの不可能犯罪・密室の大家。金田一耕助を生み出した横溝正史も多大な影響を受けた作家)に影響を受けた若い作家のデビュー作である。おどろおどろしい雰囲気が、金田一耕助やディクスン・カーを非常に好きな私としては大変気に入った。ただし、トリックという点については、横溝正史やディクスン・カーの足下にも及ばないのが残念ではある。おどろおどろしい雰囲気を作り出そうとするあまり、トリックが荒唐無稽になってしまっている点が残念である。
 この作家の、「監獄島」「風果つる館の殺人」という作品も続けて読んだが、そういう傾向はなおっていない。おどろおどろしさが好きなだけにその点は残念ではある。

 そのほか、オリックスの宮内がいかにして規制改革で利権をむさぼったかを書いた「小泉規制改革を利権にした男 宮内義彦」もおもしろい(というか腹が立つ)。同様の系譜で、「細木数子-魔女の履歴書」も、どうして細木数子があれだけ芸能界でのさばれるのかが分かっておもしろい(というかこれも腹がたつ)。

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