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2007年7月12日 (木)

アレクサンドロス大王

 興亡の世界史というシリーズを買って読んでいるのだが、アレクサンドロスの征服と神話という巻を先日読み終えた。出張の電車の中や、帰宅後寝るまでの間などに私は本を読むのだが、世界史は高校2年生の時に習った程度でほとんど知識がないといってもいいので、世界史の読み物は新鮮である。

 日本では縄文時代くらいの時に、地中海付近のマケドニア地方の王であったアレクサンドロスは、瞬く間にギリシアを支配下において、アジア方面に遠征をするのである。王はインダス川まで遠征をし、その帰途で突然死ぬのである。わずか32歳(だったと思う)。今の私より若い。

 カエサルがアレクサンドロス大王の伝記を読み、王と同じ歳であるのに自分は何一つなしえていないと嘆息した話は有名であるし、カエサルはその後ルビコン川を越えてクーデターを起こしローマを支配下に置くのである。

 その帝国の領土の広さを地図上で見ても、アレクサンドロス大王のエネルギーを想像するだに恐ろしい。何が彼を突き動かしたのかと考えても、私のような凡人には想像もつかない。この本の中ではそれに対して答えを模索してはいるのだが、本当のところはアレクサンドロス大王もわからなかったのではなかろうか。
 この本の中では、アレクサンドロス大王は、英雄であるかもしれないが、征服された側からすれば悪鬼そのものであるとの趣旨も述べられている。王は時々抵抗した地元の民族を大虐殺したからである。

 日本は周囲を海に守られていたため、周辺民族から侵略されるということがなかったが大陸は地続きであるから、侵略は日常茶飯事であったのであるが、そのあたりも日本人である我々からすれば随分感覚が違うところがある。

 アレクサンドロス大王の跡を継いだ提督たちがそれぞれ王を名乗り、プトレマイオス朝エジプトやセレウコス朝シリアなどが出来るのであるが、その中で歴史上の人物がどのような動きをし、それがためにどのような波紋を呼んでいったかを知ることはやはり非常に勉強になる。日本の歴史(といってももっぱら戦国時代)はかなり読み込んでいるが、世界史は未知の分野が多いので楽しめそうである。

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