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2007年10月 9日 (火)

読書の時間

 私は読書も趣味の一つであるが、仕事もそれなりに忙しいので中々そうゆったりと本を読むことも出来ない。

 世の中には、職業柄(作家など)もの凄い読書を要求される人たちもいるようであるが、仕事上の読書はさておくとして、趣味としての読書の時間もそうそう取ることは出来ない。

 割合本は読む方であると思うし、このブログにも書いているし、人からもいわれるのであるが、たまに「仕事も忙しいのにいつ読んでいるのか」と聞かれることがある。

 いつ読むかというと、まず朝晩の通勤の電車の中で読んでいる。私は混んでいる電車に乗ることが元々大嫌いであるし、混んでいると本が読めない。従って、私はわざわざ空いている電車を選んで通勤するようにしている。目的地に着く時間ではなく、空いている電車の時間で朝は行動している。また、少し離れた裁判所に行くときにも、行き帰りの電車では本を読んでいることが多い。その代わり、事務所にいる間はほとんど休憩しないのである。

 自宅に帰り、風呂に入って寝るまでの間、仕事を持ち帰っていなければ1時間ほどは本を読む時間もある。DVDをみたり、ネットサーフィンをすることもあるが、やはり読書に費やしていることが多い。

 工夫次第で読書の時間くらいはどうにでもなるようにも思うのである。

 最近、川中島合戦について書かれた別の新書を読んだ。本棚にしまいこんだので、書名を忘れたが、上杉謙信ファンの私としては、川中島合戦関係の本は自宅に6冊くらいある。前から言われていることであるが、川中島合戦における「啄木鳥」の策は、現場に行ったことがある人であれば、「そのような戦法を武田軍がとったはずがない」とするし、少し前にNHKの特番でもそのようなことをしたら謙信が布陣したとする妻女山に登るまでに多大な時間を要したはずで、信用性がないとされている。
 そもそも、現在数多くの小説で採用されている川中島の戦いの元は、江戸時代に小幡勘兵衛という人物が編纂したとされる「甲陽軍鑑」という本によっているが、この小幡勘兵衛という人物自身大阪冬の陣、夏の陣で徳川方の間者を務めたりしており、もう一つ素性も明らかでないともいわれている。この人物のうさんくささを一面に押し出した作品として、司馬遼太郎の「城塞」は名作というべきであろう。
 実のところ、本当の川中島合戦の実情は霧の中なのである。

 しかし、歴史ファンとしては、やはり川中島で信玄と謙信が一騎打ちしたという説を信じたくなるし、謙信はそういうことをいかにもしそうな武将なのである。

 こういうことを書くと、現在大河ドラマでやっている「風林火山」を私がみているとも思われるかもしれないが、私は大河ドラマは見ない。時代考証や設定が荒唐無稽であったりするからである。ドラマでみるよりもやはり小説などで思いを馳せる方が楽しいのである。

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