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2007年10月27日 (土)

札幌出張あれこれ

 札幌出張から帰ってきた。仕事の都合などもあり、日帰りで戻る予定が、乗る予定の名古屋便が遅れて名古屋で一泊するはめになった。

 こんなことなら宿泊すればよかったのであるが、短い時間ではあったが、修習時代にお世話になった札幌弁護士会のW先生とビールを飲めたことは本当にありがたかった。

 私が弁護士として第1の師匠と仰ぐ人であり(師匠と思った順位なので、3人いる師匠に軽重はないし、むしろ私にもっとも影響を与えてくれているのはボス弁であることは間違いがないのだが、最初に弁護士道とでもいうべきものを教えてくれたのはこのW先生である)、初心に帰らされるようで新鮮な気持ちになった。W先生は還暦を迎えられたか、還暦に近いはずであるが、青年のような若々しい正義感、使命感を持ち続けておられ、日弁連の副会長を終わった今も会務活動の最前線で働いておられるし、被疑者国選も登録され、昨年も2件重い事件を受任されたとのことであった。

 このようなW先生の話を聞くと、まだまだ私はW先生に及ばないことを痛感する。W先生の一番弟子を自負している私としては(私がW先生の最初の修習生であった)、さらに今後も研さんと努力を積まなければならないと気持ちを新たにするばかりであった。

 札幌には弁護士会の会務関係の調査旅行で行ったのであるが、今度はもっとゆっくり行ってW先生と飲みたいものである。
 調査旅行では、過疎地域に弁護士を派遣するための養成事務所を見学・話を聞かしてもらったのであるが(W先生はその事務所を運営する委員会の委員長でもある)、その事務所にはベテランの所長を置かず、弁護士登録2年目、1年目という弁護士の方々がその事務所にいる間に少しでもスキルを磨いて、過疎地域に行った時に自分1人で出来るようにということで、高い使命感を持っておられた。こうした若い先生の高い使命感・倫理観に触れたことも非常に大きい刺激となった調査旅行であった。北海道各地で司法過疎の解消に大きく貢献されることであろう。

 一方、こうした高い使命感は重要であるが、弁護士は基本的には自由業であるから、何もかも弁護士の自己犠牲で解決をしろという体勢や自由競争に委ねすぎると、こうした公的側面がやはりおろそかにされるのではなかろうかという危惧も抱きつつ帰京したのであった。

 個人的には世間から見ればまだまだ仕事的に甘えている弁護士や問題のある弁護士も多く、そうした弁護士が何とか淘汰されないかという気持ちはあるが、そうした弁護士は変に客受けがよかったりして、問題が顕在化したりしないことがあるので、中々この問題は難しい。

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