DV夫の誤解
DV(ドメスティック・バイオレンス)事件を受任することもしばしばあるが、DV夫はたいてい、「離婚は妻の意思ではなく、弁護士から言われてそう言っているだけで、妻と会えば妻は離婚しないと言ってくれる」と誤解していることが多い。
しかし、我々弁護士は依頼があったからこそ事件を引き受けるのであり、奥さんが「離婚したくない」と言っているのに弁護士が「離婚しろ」ということはない。あくまで奥さんの意思である。夫婦関係が当事者間の問題である以上、弁護士はあくまでサポート役であり、このような誤解を受けることははなはだ迷惑である。
なお、DV法に基づいて、「保護命令」という制度もあり、配偶者の周りを徘徊することを禁止することも出来る。法律が改正されて、面談を求めることなども禁止の範囲に入った。
この裁判所の命令に違反すると、懲役1年以下又は罰金100万円以上に処せられる重い罰則も規定されている。
そもそも配偶者に対する暴力は傷害罪に該当する刑事犯罪でもある。
このようなこともわからず配偶者に暴力を振るっている人が多いし、弁護士が介入してもあまり危機意識がない人が多いが、ヘタをすれば逮捕されるような行為であるということが分かっていない人が多いのには驚かされる。
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コメント
そのとおりです
本当に本当に本当に
まいります
修習生もあきれるほどに・・・
投稿: F(女) | 2007年12月19日 (水) 19時55分
相手方であっても地道に説得して頑張りましょう。女Fさん。
長い間説得してわかってもらえるケースもあります。
もちろん、理解してもらえないケースもありますが…。
よその夫婦げんかを煽るほど弁護士は暇ではありませんよね。
投稿: 中 隆志 | 2007年12月20日 (木) 18時36分