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2009年1月23日 (金)

読書日記1月23日

 「黒の様式」松本清張。新潮文庫。
 松本清張の復刻版が出ていたので本屋で購入。
 自慰を覚えて歯止めが効かなくなり学業成績が下がった男子高校生が歯止めをかけられた訳は…。
 人間の暗い部分を描き出す松本清張の筆がさえ渡る中編が3つ収められている。

 「金正日の正体」重村智計。講談社現代新書。
 影武者がいるのは本当か、死亡説は本当か、北朝鮮は集団合議体制であるのか等々、緻密な取材から得た北朝鮮情報から、現代の北朝鮮の状況が書かれる。
 ノンフィクションもやはり面白い。

 「義経(上)(下)」司馬遼太郎。
 司馬の作品は明るい作品がほとんどであると言われている中、暗い作品が2つあり、そのうち一つがこの義経であると言われている。
 なぜ義経が頼朝によって殺されなればならなかったのか、頼朝の置かれていた危うい地位とそれを理解しない政治的無能力者義経という対比で描かれる。
 司馬は義経のことを政治的に無能であったと酷評しているが、司馬は義経が好きであったからこそ義経を酷評し続けているような気がする。
 好きであるからこそ、その無能さが惜しく、批判してしまうという印象をもった。

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