読書日記2月25日
「黒祠の島」小野不由美、新潮文庫。
異国世界のファンタジー小説「一二国記」や吸血鬼伝説を描いた「屍鬼」(←これはむちゃくちゃ面白い!!!)などの作品がある小野不由美のミステリー小説。
孤島で発生する連続殺人ということで小説の設定が横溝正史風であり、設定じたいは楽しめたが、かんじんのトリックがやはり横溝正史などに比べると数段劣る点が残念であった。
「なぜグリーン車にはハゲが多いのか」佐藤明男。幻冬舎新書。
表題に惹かれて購入。けっして、「なぜハゲはグリーン車に乗るのか」ではないことに注意。若ハゲは男性ホルモンが多く、リーダーシップがあり、仕事が出来て、性的にも強いのだということで書かれた新書。内容はすぐに読めるし、面白いことは面白かったが、私の周囲で若ハゲで仕事も全然出来ないし、リーダーシップもないという人は何人かいるので、本を売るために単一化しすぎている嫌いがあるだろう。
「花咲ける上方武士道」司馬遼太郎。中公文庫。
司馬遼太郎の初期の作品。司馬の初期の作品は、架空のヒーローを描いたものが多い。池波正太郎の「剣客商売」のような感じで、読み物として気楽に読める。
時代は幕末。公家だが剣を学んで、めっぽう強くて女性にもてまくる主人公の高野小将の活躍を描く作品。剣戟有り、女性との色恋あり、謎の忍び集団ありの時代小説の王道小説といえる。
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