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2009年5月27日 (水)

読書日記5月27日

「坂の上の雲 2」文春文庫。司馬遼太郎。
 司馬が描く明治の一大叙事詩の2巻。日本は日清戦争に突入し、勝利する。その一方で、正岡子規は、俳句を新生させて名声を博したが、既にその身体は病魔に蝕まれていた。今の日本が存在するについて、たら、ればを言うときりがないが、よくも日清戦争に勝利したものだと思う。帝国主義の時代。ロシアは極東に膨張する政策を採用し、三国干渉によって遼東半島を中国に返還させたが、満州に兵を入れて支配下に置いてしまう。
 日露戦争へ時代は向かいつつあった。
 時の皇帝は大津事件で皇太子時代に斬りつけられて日本人を毛嫌いしていたニコライ二世であった。こうして読むと、高校の時に覚えられなかった日本史が良く覚えられる。速く司馬を読んでればよかった。

「さまよえる湖」スヴェン・ヘディン。中公文庫。
 楼蘭を発掘し、シルクロードを幾度と無く冒険したヘディンの著作による、さまよえる湖であるロプ・ノールの探検記。楼蘭がなぜ滅びたのか。それは湖が移動したからではないのか。その仮説に基づいて、ヘディンは探検の旅に出る。
 井上靖の楼蘭を読んで読みたくなった作品。ただし、あまりに旅行記が忠実過ぎて、これを読んでいる間に何度と無く知らない間に寝ていた。読ませる工夫が欲しかったところ。

「学校では教えてくれない不道徳講座」新潮文庫。テリー伊藤。
 本屋で何となくタイトルに惹かれて購入。テリー伊藤のエッセイ集。
 表題とは異なり、結構いいことを書いている。人間の本質の一つに悪があるということを教えようというところくらいが表題と繋がる程度である。自身の悩みも赤裸々に綴っている。読みやすい。

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