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2009年6月19日 (金)

淡路島釣行記その4

 そのそこそこお歳の女性から返ってきた答えは、「そんなもん、そのへんどこでも竿出したら釣れるがな」という答えであった。なんというなげやりな答えであろうか。
 それでも食い下がる私。
 「そのへんと言っても、自動車でどの程度走ったあたりとか、何かないですかねえ。」
 それに対して、
 「自動車で5分でも10分でも20分でも走ったらええがな。」
 なんというなげやりな答えであろう。
 もう、この女性から答えを聞き出すのは不可能であると悟った私達は、釣り具屋をあとにした。我々が出て行ったあとで、ドアに鍵をかける音がした。
 まさか、横溝正史の小説のように、この島ではよそ者は嫌われるのか?しかし、淡路島は観光地ではないか。
 偶々昨日寝不足で、今日は5時に起きられなかっただけなのか、あるいは5時に起きているというのが虚偽であったのか、あるいは、昨日夫とケンカでもして機嫌が悪かったのか、あるいは私がなんとなく気に入らなかったのか、謎が謎を呼ぶ淡路島である。
 突然前途を遮られて、意気消沈するS見会釣り軍団。
 女性陣はまだすやすや寝ているはずである。彼女達は、温泉にゆっくり浸かり、朝ご飯を食べてからゆっくりと来る予定なのである。
 そんな時間に我々は釣り場情報すら教えて貰えず、仕方がないので暗闇の中を走り出したのであった。
つづく。

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