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2010年1月29日 (金)

自殺者がまた3万人を越えた

 報道によると、昨年の自殺者がまた3万人を越えたということである。
 少し前に自殺をする前に弁護士に相談に来てくれれば・・・という思いを書いたが、この報道に接して、その思いをさらに強くする。
 

 借金の問題で死ぬ前に、弁護士のところに来れば解決出来ることは多い。
 ヤミ金融も最近はだいぶおとなしくなったし、ヤミ金だからと言って相談できないなどとは思ってはいけない。ヤミ金が全盛期だった頃に弁護士となっていなかった若手弁護士の中には、敬遠する傾向もあるようにも見受けられるが、私はまさにその頃ヤミ金対策PTの座長もしていたので、ヤミ金が入っていても平気で受任できる。私の周りにもそうした弁護士は多数いる。
 破産すれば帳消しに出来る場合もあるし、破産をしようと思って相談に来た人が、実は過払いがあり、家が買えるくらいお金を取り戻せたケースもある。
 面談をしない事務所の中には、それぞれの事情に応じた深い解決が出来ていないと思われるケースもあるが、個別に面談する弁護士(私も当然そうだが)は、たいてい依頼者が思うより依頼者のことを考えてくれているケースがけっこうある。依頼者のために夜眠ることが出来ない時もあるほどである。
 家を残したい人には個人再生という方法もある。
 出来る、出来ないの前に一度弁護士に相談に行った方がいい。
 私の事務所もそうだが、紹介者がおらずとも聞いてくれる事務所はけっこうある。
 自殺した場合、周囲の人は何も事情が分からないし、様々な困難が遺族に待っている。
 死ぬ前に、一度弁護士事務所の門を叩いてみてはどうだろうか。
 私の事務所も騒然門戸は開いてある。

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2010年1月28日 (木)

明石歩道橋事故が強制起訴へ

 明石歩道橋事故が強制起訴されるという報道に接した。
 犯罪被害者支援に携わってきた私にとっては感慨深い報道である。

 私が犯罪被害者支援に携わるようになったのは前にも書いたかもしれないが、ある一つの事件がきっかけであった。弁護士になって2~3年目の頃で、当時は犯罪被害者支援に関する法整備は全くと言っていいほどなかった。
 滋賀県のある都市の早朝の路上で、親子二人が刺殺されるという事件が起こった。しかし、捜査の結果、犯人は犯行当時心神喪失の状態にあったとして不起訴にされた。
 この事件を私は被害者側として相談を受け、初めて検察審査会への申立を行った。当時、審査会へ申し立てたことのある弁護士の方が少なかったであろう。
 その頃は法も整備されていなかったことから、不起訴の記録は全く見ることが出来ない。検察官が遺族への説明のためにくれた、不起訴裁定書(検察官が不起訴にするために書く書類)の抜粋のようなものしか手元にはなかった。
 刑事事件における責任能力の何たるかということと、そのわずかばかりの情報の中から組み立てて、申立書を作成した。

 そうしたところ、検察審査会では、被害者のそれぞれに対して、各、「起訴相当、不起訴不当」の議決がなされた。
 当時珍しかったせいか、取材も多数受けた。これを受けて検察庁に再捜査を求める上申書を遺族とともに提出し、再捜査の結果、一部責任能力ありという鑑定が出て、一転して起訴された。
 まだ、犯罪被害者支援に関する法律が整備される以前の話である。
 ちょうど、昨日、少し事務所の終了記録を整理していて、起訴された後の刑事記録が出てきたが、これは思い出に残る感慨深い事件であるから捨てられなかった。
 遺族の思いは今も続いているであろう。代理人であった私も、同じように記録が捨てられずにいる。

 その後、多数の犯罪被害者支援に関する法律改正がされ、検察審査会についても、強制起訴される場合が定められた。
 今手元に新聞がないのだが、今回は2回目の起訴相当の議決を受けたものであったかと思う。
 私は今後も犯罪被害者支援に携わっていくであろうし、犯罪被害者保護の流れというのは止めるべきでもないし、止まらないであろう。
 遺族の思いも消えることはないだろう。
 報道に接し、前にも書いたようなことを再度書いてしまった。

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2010年1月27日 (水)

寝付きが悪い

 ここのところ、寝付きが悪く困っている。
 偶にそういうことがあるのであるが、原因は、仕事が忙しくて神経が高ぶっていたり、事件で悩ましいことがあってそのことを考えていたりしていると、頭にそのことがあって離れず、寝付きが悪くなるようである。
 どちらかというと寝付きが悪いほうであるが、全く不眠になることはない。
 時には机でパソコンのマウスを握りしめたまま数時間も寝ていたこともあり、人間の体はどうなっているのかと不思議に思うことがある。
 寝ないといけない時には寝てしまうのであろう。

 芸能人などは2~3時間しか寝ないで働いている人はザラにいるようだし、昔のアイドルは寝ないで働いていて、限界が来ると、マネージャーに思い切り背中を蹴られても起きなかったという話も聞いたことがある。
 その話を聞いて、芸能人になるのは無理だと(元々無理だが)思ったことを覚えている。
 寝付きがいい時もあるのであるが、新年になって仕事が本格化して、神経が高ぶっているのかもしれないと思っていたりする。

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2010年1月26日 (火)

交通事故を見た

 昨日の朝、通勤のため自転車で信号待ちをしていると、真横で「ドキャキャッ」という音がしたので振り返ると、コンビニに入るために右折してきた自動車が、自転車の老齢の男性にまともに当たっていた。
 右折するので速度はそれほど出ていなかった為か、自転車の男性は命に別状はないようで、いったん転んだが、すぐに体勢を立て直して、コンビニに入った自動車(道路上で駐車出来ないので、中に入ったのであろう)を追いかけていった。あの調子ではたいした怪我はしていないであろうと見たので、私はそのまま通勤したのであるが。

 ただ、交通事故は、事故にあった当初は怪我をしていないと思っていても、事故によって体が興奮しているため、後に痛みが出ることがある。人身事故扱いにしていなくとも、後に痛みが出てくることはあるので、念のため病院に行った方がいいであろう。
 特に、頸椎などは後で痛みが出てくることもある。
 私が事故を見た男性も、怪我がなければいいのであるが、後に痛みが出ると交通事故との因果関係が疑われたりするので、やはり念のため病院は行くべきであろう。
 私も昔同乗していた自動車が自損事故を起こして、前のシートにたたきつけられたことがあるが、後に痛みが出てきたことがあった。その怪我自体は2週間程度で治ったが、後で病院に行く訳にもいかず、自分で湿布していたことを覚えている。

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2010年1月25日 (月)

混んでいる電車で鞄を斜めがけにするんではない

 座れる電車で通勤するようにしているのだが(座れる電車に合わせて予定を入れると言った方がよいか)、偶にそういう予定の入れ方が出来ず、割と混んでいる電車に乗ることがある。
 先日も朝イチから会議があり、割と混んでいる電車(とはいえ、首都圏の満員電車に比べると甘えるなといわれるであろうが。まあ乗ったことがないしわからないれど。)に乗らざるを得なかった。
 私は座席の横の通路に立っていたのであるが、途中の駅で鞄を斜めがけにしているオジサンが後ろに立った。
 鞄を斜めがけにして後ろに鞄が来るので、私の背中にガンガンあたるのである。混んでいる電車では避けようががない。
 こういう人は他人の迷惑を全く考えないので、仕事も出来ない輩であろう。
 リュックサックを背負ったままにしている輩も同様である。
 通路は大人が背中合わせで立ってようやく体が当たるか当たらないかであり、背中に物を背負えば後ろ側に立っている人に当たることはアホでも分かる。
 職務柄、ケンカをするわけにもいかず(若い頃はしていたこともあったが)、少し人が降りた駅で体をずらすことが出来て背中にガンガン当てられることはなくなったのだが、これも私の方から体をずらしたのである。
 これが戦国時代であれば、背中に斜めがけにしている輩は切り捨てられているであろう。
ぷんすか。

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2010年1月22日 (金)

弁護士の靴について

 周りの弁護士の靴を見ているといろいろであるが、意外に移動で歩くことが多いので、高級な本格的な革靴よりも、機能性のあるビジネスシューズを履いている弁護士の方が多いように思われる。皮または人工皮革で、柔らかく、歩きやすさを優先して、エレガントさとか、かっこうよさとかとは無縁の靴である。

 一方で、おしゃれを優先して本格的な皮の靴を履いている弁護士もいる。ただ、これは仕事という観点からすると、歩きづらいと思うし、一日履いていると足が疲れるであろう。

 私は喘息の予防のために外の塵があまり事務所に入ってこないよう、今の事務所は入り口で靴を脱いでもらってスリッパに履き替えてもらうようにしている。そのため、靴を脱いでいる時間が割と長いので、最近は本格的な皮の靴を中心に履いている。
 ただ、これも日によるので、この間から続いた寒波が来ているような時は、モコモコのくるぶしが隠れるブーツを履いている。まあ一応ビジネス仕様ではあるが、あまり見栄えのいいものではない。トリッカーズというメーカーのブーツが欲しいが、買って買えないことはないが、私の感覚からすると、靴にそれだけのお金はかけられないという思いもある。
 雨がひどい日にも、皮が傷むので、柔らかい防水タイプを履くこともある。

 高い靴は、裏が革張りで、あまり日本の風土には合っていないように思うと前にも書いたが、日本のような多雨地域では、革靴にしても裏はゴム張りの方が実用的である。
 ただし、本格的な革靴だと、ゴム張りの靴は意外に少ないのでこれが困るのである。

 実用性かおしゃれを取るかというところで、中々に悩ましいところではある。

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2010年1月21日 (木)

澱のように溜まる疲れ

 弁護士仲間と酒を飲んでいて時々いうのは、やはりこの仕事は澱のように疲れが溜まっていくということである。人間関係のどろどろとした紛争のただ中に入っていくので、澱のように疲れが溜まっていくところがあるのである。
 ストレスを発散する機会を持たないと、この疲れによって病気になったりするであろう。私自身も多忙で喘息発作を起こしたりしたので偉そうなことはいえないが。

 実際、鬱病になる弁護士もいるし、鬱病を治療して仕事をしている人もいる。
 依頼者からも、時々、「先生、よくこんなこと仕事にされていますね。私は自分の事件一件だけでも体調がおかしくなりそうですのに。」と言われることもある。
 自分の紛争を数十件抱えていたらそれは体が保たないかとも思うが、他人の事件であるからこそ出来るというところはあるであろう。
 逆に依頼者は自分の紛争を他人である弁護士に委任することによって、そちらに任せたのだということで気が楽になることもあるであろう。
 こうした澱のように溜まる疲れは、弁護士にとって職業的にやむを得ないところがあるとは思うが、この「澱」を時々体から追い出さないと、病気になってしまうのではないかとも思うのである。 

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2010年1月20日 (水)

選挙

 弁護士会も今年は役員の選挙がある。次年度役員を決めるための選挙である。
 日弁連の会長も選挙である。
 

 私は今年度理事者をしているので、次年度の役員が早く決まらないことで引き継ぎが遅れてしまうし、弁護士会内の業務のスピードがあがっているので、選挙は望ましいものではないが、会長になりたいという人がかぶってしまったので仕方がない。
 京都弁護士会には、七灯クラブ(人数的に今は最大派閥で、私はこの会派に属している)、四一会(次に多い派閥)、緑会、親和会(ちょっと漢字が違っているかもしれないが)の四つの派閥があり、どこにも所属していない無派閥もけっこういる。
 基本的にはこれは人事派閥で、会長とか副会長などの調整を派閥同士でするのである。しかし、年度によっては調整出来ない年もある。
 来年度の選挙戦は、会長候補者は2名立候補したが、副会長が四名定員のところ、三名しか候補者が聞こえて来ず、副会長のなり手がいない状態である。
 原因は会長が決まっていないことであろうか。
 会長が決まれば、会長候補者が副会長のなり手を探すものであるが、会長が決まらないので探しようがないのである。
 選挙はいずれにしても迷惑な話であり、人事派閥同士で調整してくれればよいのであるが、それが出来なかったのも致し方ないとはいえ、弁護士会の業務が円滑に出来るよう、早く副会長のなり手が出てきて欲しいものである。

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2010年1月19日 (火)

秋田から新幹線

 昔、出張の多かった頃、秋田地裁に行かされることもよくあった。
 秋田は飛行機の便がなく、朝早い飛行機と夜遅い飛行機しかなく、知り合いも時間をつぶすところも知らない為、夜までの時間をどう過ごしたらよいかがいつも課題であった。
 だいたい本を持っていって、早い目に空港について、少し早く夕食を取って飛行機に乗るまでは、飛行場のビジネススペースで本を読んだりしていたが、ある時、秋田新幹線で東京まで出て、東京から新幹線を乗り継いだ方が早く帰ることが出来るのではないかと思い、当時は携帯で調べることも出来なかったので、裁判が終わってから時刻表を繰ると、新幹線を乗り継いだ方が2時間ほど早く帰ることが出来ることがわかった。新幹線だと、居場所に困ることもないし、ゆったりと本を読んで帰ることが出来るし、疲れたら眠ることも出来る。そう思い急遽飛行機をキャンセルして、新幹線の切符をとった。

 結果的には居場所に困ることもなく、本も読めたし眠ることが出来たのであるが、秋田から速い新幹線に乗り継いだおかげで、体が揺られどおしであった為か、数日からだが揺れているような感じがして、失敗であった。
 交通機関が整備されて、一日でどこでも行くことが出来るようになったがために、ビジネスのスピードは上がってしまっているが、数日かけないと行けないような出張もあっていいのではないかなどと速度があがる都度思うこともある(ただ、実際には事務所を数日あけることは難しいのだが)。

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2010年1月18日 (月)

大新年会

 金曜日は大新年会であった。
 二年前に複数の法律事務所に声をかけて大忘年会をして以降「是非やりたい」という声があり、忘年会は日が合いにくいので新年会に変えて昨年より実施したのである。

 当日はビンゴゲームをして、あたった人にはパーティグッズ(仮装グッズ)が景品であった。
 和田アキ子がいたり、ナースがいたり、ひよこがいたり、金髪のスチュワーデスがいたりと、ホテルでやる新年会としては最悪の内容だったかもしれないが、盛り上がりに盛り上がった。
 私の師匠も来ていたので、師匠に変な仮装があたったらどうしようかと思ったが、運が強いのか無事であった。
私は冒頭に一番最初にビンゴとなり、プリンのかたちのかぶりものをかぶりながら司会をしたのであった。当日は49名の参加者があった。

 来年も続けていきたいが、毎年仮装ではつまらないので、来年は違うものを考えよう。

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2010年1月15日 (金)

南極物語

 南極物語は、極寒の南極に置き去りにされた犬たちのうち、太郎と次郎が生きていたということで、感動の物語とされている。
 小さい頃、父親と見に行った記憶がある。

 しかし、父親は見終わって、「あれが人間やったら置き去りにされて素直に飛び込んでくるかな」と言っていたのが印象に残っている。
 人間の都合で置き去りにしたのに、犬たちが生きていたことが感動の物語にされてしまっているということである。

 人間の都合でどのようにでもされるが、太郎と次郎は喜んで人間の胸に飛び込んできたが、犬は無私の愛情を持つからそうできるのである。

 人間だと無私の愛情という訳にはなかなかいかないであろう。人間の心には闇が多いからであり、そうした闇を描く作家としては松本清張は秀逸な作家である。

 俊寛は島に置き去りにされて平家を呪うが、俊寛も島から本土に帰りたかったのである。しかし、これは俊寛に権力者に対する罪があったからで(立場が逆転していたこともあり得るのである)、南極物語のように人間の勝手さで連れていって、放置してきたというものではない。

 宇喜多秀家も八丈島に流された。宇喜多秀家は秀吉の一字を貰い寵愛された武将で、宇喜多直家という稀代の謀略家の息子である(直家は死に際して、息子の行く末を秀吉に頼み、秀吉も秀家を取り立てた。直家の妻が稀代の美女で、秀吉は直家の死後、ほどなく直家の妻を愛妾にしたという説も伝わっている。余計なことだが)。関ヶ原では石田三成と並んで、もっとも奮戦し、家康の馬前まで肉薄したが、捕らえられて八丈島に流された。
 八丈島では苫を編むことで生計を立てて、確か90歳近くまで生きた。
 福島家の江戸に酒を運ぶ船が嵐のため八丈島にたどりついた時、ぼろぼろの衣服を身にまとい、日に焼けた老人と見える人物が出てきて、「自分は宇喜多秀家である。何年も酒の味を知らない」として酒を所望した。
 福島家の家来たちは、あまりの秀家の変わりように涙なくしてその姿を見ることが出来ず、主人にどのようなしかりを受けるかも顧みず、秀家に酒を与えたという話がある。

 後にこの話を聞いた福島正則は、家来を叱るどころかほめたという。
 その福島正則も、江戸幕府により詐欺的に改易させられている。

 まとまりがないままであるが、宇喜多秀家ですら八丈島のつらい暮らしに矜恃を保つことは出来なかった。人の心の難しいところということであろうか。恨みつらみを越えてしまうこともあるのかもしれない。

 人が挟持を保つことも、浮き世の中では難しいのかもしれないが、挟持を失いたくはないものである。
 

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2010年1月14日 (木)

自殺

 ここ何件か、借金苦による自殺の相談を聞き、遺族から依頼を受けている。
 統計でも自殺は減っておらず、三万人の自殺者がいると聞いた。
 自殺をすると、その周辺で影響を受ける人が3~10人はいるという話も聞いたが、そうすると、自殺によって影響を受ける人は9万人から30万人いるということになる。
 

 精神的な症状は精神科ということになるのかもしれないが、借金のことで死ぬ前に、弁護士のところに相談に来てもらえればと思うが、相談をしてもどうにもならないと思われるのであろうか。
 費用が全くない人であれば、一定の要件さえ満たせば法律扶助での破産申立ということもある。ギャンブルなどで借金をしても、裁量で免責される場合が多いし、場合によれば、一部を支払う個人再生という方法もある。
 また、場合によれば、本人は破産したいということで、死を考えたこともあるということで来られた事案で、長期に支払っていた為、数百万円のお金を取り戻せたケースもある。

 自殺をして、保険金で支払おうという考えの人もいるが、遺族の日々の生活のこともある。亡くなられる方はその前に、やはり弁護士のところに相談に来て欲しいと遺族から相談を聞く都度思うのである。

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2010年1月13日 (水)

新年会

 弁護士会の副会長をしていると、新年会のラッシュである。先週はきつかった。
 金曜日の法曹新年会では司会をしたが、司会をしていると思う存分飲めないので、ちょうどいいともいえるのだが。
 忘年会よりも新年会の方が多い印象である。

 副会長になる前は、週のうち2~3日程度しか酒を飲まなかったので、尿酸値も通常であったが、このままでは尿酸値が上昇するのではないかと危惧している。
 尿酸値があがると、通風という病気を発症する危険があり、私の敬愛するN村弁護士は手の関節に痛風が出て、親指の関節が腫れて変形している。なのにN村弁護士は毎日酒を飲んでいるのである。関節が変形して、ボーリングの球の穴に指が入らないそうである。

 私は喘息の予防もあり、逆流性食道炎の防止のために胃薬を飲んでいるが、この胃薬を飲むと定期的に血液検査をするので、その際に尿酸値も測定される。
 これまでは通常であったが、たぶん今月あたり次の検査があるので、検査結果がやや怖くなってきている。

 飲み過ぎると胃も悪くなるし、二日酔いをしやすくなる。
 最近は飲む前にウコンの力を飲んでいるが、これを飲むと翌日ましな気がする。
 みなさん、飲み過ぎには注意しましょう。

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2010年1月12日 (火)

読書日記1月12日

「逆説の日本史 16」小学館。井沢元彦。
 作家の井沢元彦氏が書く日本の通史の16巻目。江戸時代の名君と呼ばれた人たちの実像を描いている。歴史家ではないことによる井沢氏の視点がさえ渡る好シリーズで、私の愛読シリーズの一つなのだが、日本の歴史学の欠点を繰り返し繰り返し書きまくり、それによりページ数が増えているところがもったいない。週間ポストに連載している為、枚数を確保する必用はあるのであろうが・・・。

「司馬遼太郎が考えたこと 9」新潮文庫。司馬遼太郎。
 司馬のエッセイ集の9巻目。司馬は、砂鉄に一時興味を持っていたといい、中国と朝鮮、日本の違いは、鉄を算出するのに昔は一山をはげ山にしないと鉄が作れなかった(木を燃やして鉄を鋳るので)ところ、日本は雨量が大陸に比べて多いので、一度はげ山にしても木がすぐに育ち、鉄を繰り返し作れたが、中国や朝鮮では雨が少ないため、そのように行かなかったところが違うところだという視点を持たれているが、さすがである。

「巨人の磯」新潮文庫。松本清張。
 復刻された文庫版ということで即購入。短編集であるが、その中では表題作よりも礼遇の資格という短編がよかった。
 年が離れた派手な女房に翻弄される年老いた副頭取の悲哀が描かれている。
 男女間の機微をここまで描ける清張はやはりすごい。

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2010年1月11日 (月)

むうう。10年前のパスポート発見・・・。

 この休みの間に、春に海外に行く予定があるので、部屋中を探し回ってパスポートを発掘した。10年前に弁護士会の仕事でシンガポールに行って道路問題を調査して以来、海外に行っていないので、そもそも有効期限内であるかどうかも分からない有様であった。

 どうにか発見でき、有効期限内であったのであるが(私は整理が下手なので。事件記録は徹底的に整理しているのだが、仕事以外になるとからきしだめなのである。)、恐ろしいことに、写真が10年前のものなのである。
 当たり前だが、この10年間で髪の毛が少なくなり、茶髪でもなくなり、さらに体重も飛躍的に増えており、しかも写真は体重が増加する前の茶髪の頃であったので、顔が細く、髪の毛はふさふさであり、別人である。
 海外で、「アナタハホントウニナカタカシデスカ~?」と疑われたらどうしよう。免許証ではあかんだろうか。目つきが鋭いからテロリストに間違われないだろうか。
 10年間有効は更新しなくてよいから面倒さはないが、私のように別人となった場合はどうしたらよいのか。
 しくしく。

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2010年1月 8日 (金)

お気軽に・・・

 年度替わりに向けて、電話帳の広告の更新時期でもある。私はタウンページに小さく広告を出している。
 全く掲載しないのもどうかという程度であるし、最近は紹介者がない事件は、インターネットからの相談が多い(事案によっては相談に応じられない場合もあるのだが)。電話帳を見て・・・という電話は最近記憶では一例もないような気がしていて、今年の更新時期は広告掲載を見合わせようかとも思った。
 しかし、やはり石原良純氏ではないが、インターネット環境にない人もいるであろうから、掲載をすることにした。

 タウンページ広告では苦い思い出がある。
 昔は、少しでも弁護士に対する相談の垣根を低くしようと、「お気軽にお電話ください」という一言を入れていた。弁護士事務所に電話するのが怖いという人のために少しでも心理的な垣根を低くしようとする試みであった。なお、今でも私も事務所は相談に対する垣根が低いことじたいは変わらない。

 しかし、ある時に、いきなり電話をしてきて、「オレは困っているんじゃ。今すぐオレの話をきかんかい。」と突然怒鳴り声で言い出した人がいた。弁護士は信頼関係で成り立つ仕事なので、突然電話をしてきて、そのような物言いをする人の相談は聞けませんとやんわりと断ると、「おまえ、タウンページに「お気軽に」て書いているやんけ。あれはウソか。おまえ弁護士のくせにウソの広告載せてんのか」と怒鳴られたのであった。
 そういう趣旨ではないと言って言い合いをして、電話を切ったのであるが、こういう異常な人から揚げ足を取られることもあったので、今ではお気軽に・・・という文言は消している。
 いくら自分が困っているからといって、突然電話をしてきて、「自分は困っているから助けられるべきである。弁護士は自分のいうことを全面的に聞くべきである」というような態度の人の相談を受けようと思う弁護士はいない。
 弁護士の側は出来うる限りの助力はしたいと考えているが、それを自ら出来ないような態度で接してくる人というのは、少なからずいるものである。
 こういう、元々弁護士に連絡をすることについての垣根が低い人のための言葉ではなかったのであるが。
 ヤレヤレ。

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2010年1月 7日 (木)

弁護士の移籍

 最近弁護士の移籍が多くなっている。特に入所した若い弁護士が「こんなはずではなかった」ということで移籍する例が多いようである。
 以前にも書いたが、「こんなはずではなかった」が、常識的に見て若手弁護士側に問題がある例もあるであろう。「それくらい我慢しなさいよ。給料をもらっているのだから。」というつっこみを入れられる場合もあるであろう。我慢すべき程度のものであるのに、早々に移籍するような人物は一所で落ち着けないとして他の弁護士の見る目が変わることもあろう。

 もちろん、そうはいっても、確かにひどい事務所もあるであろう。よくあんな事務所に入るなあと思っていたら、たまたまそこに入った若手弁護士と酒を飲んでいると、「移籍したい」と真剣に愚痴をこぼされることもある。

 まあ、移籍じたいが悪いことではなく、その人にとってプラスになるのであれば、移籍した方がいいことは否定しない。移籍の仕方ということであろうか。
 私の事務所の女性のK弁護士も移籍組であるが、全く問題なく(私の側からだが)仕事をしてくれている。
 もちろん経験等々いろいろとこれからというところはあるが、移籍がきっと彼女のプラスになることは確信している私であるので、移籍に必用以上にナーバスになる必要はないと思うのである。

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2010年1月 6日 (水)

仕事はじめ

 今日から仕事はじめである。
 とはいっても、このブログじたいは、仕事に行く前に書いているから、初日どういうことになるのかはまだわからない。
 わかっているのはすでに初日から打ち合わせが入っていることである。
 少し前だと初日は午前中は年賀状の整理をして、昼をゆっくり食べに行き、午後からも何となくホワンとしているのだが、年々仕事のペースが速まっているのか、ここ数年そういう仕事始めはないような気がする。

 私自身にとっていい年にしたいのは当然であるが、私に関係するすべての人にとって、今年がいい年であることを祈って、仕事にとりかかろう。

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2010年1月 5日 (火)

漫画

 いい歳をして漫画雑誌を定期購読している。
 まあ、漫画も仕事に役立つことも多々あるのであるが。
 少年マガジンと少年サンデー、モーニングを週刊では買っている。
 マガジンでははじめの一歩とエリアの騎士しか読まないのだが。
 サンデーではクロスゲームとメジャーしか読まない。
 モーニングでは社長島耕作とOL進化論、ジャイアントキリング、バガボンド、天才柳沢教授の生活と割合読む。

 月刊ではアフタヌーン、ヤングキングアワーズ、ウルトラジャンプである。
 アフタヌーンではザリガニ課長、謎の彼女X、シドニアの騎士しか読まない。
 ヤングキングアワーズでは、それでも町は廻っている、超人ロックを読んでいる。
 ウルトラジャンプではジョジョの奇妙な冒険と、バスタードを読む。

 こうして書いて見ると、けっこう読んでいる。
  今はシドニアの騎士で星白が戦死してしまったのがショックである(ほとんどの人にはわからんだろうが)。

 アウトドアではサッカーや釣りもするが、こうして書いてみると中々オタク的なところもあるような気がする。

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2010年1月 4日 (月)

2009年読書ベスト10

 あくまで私が昨年読んだ本のベスト10ですので、新旧関係なくないまざっております。

1位「天皇陛下の全仕事」講談社現代新書。山本雅人。
 天皇陛下がどれだけの激務をこなしているか、また、昭和天皇とは違った平成天皇の被災地訪問の様子など、本を読んだだけで、天皇制うんぬんではなく、天皇陛下のファンになる。これが昨年の一位。

2位「日本怪魚伝」角川文庫。柴田哲孝。
 これは怪魚をモチーフにした作品集で、無茶苦茶おもしろい。釣り好き、UMA好きなら絶対に一読の価値あり。

3位「竜馬が行く」文春文庫。司馬遼太郎。
 別に福山雅治が龍馬をするからではないが、生涯で一度は司馬の「竜馬が行く」は読まないといけない作品であろう。

4位「火車」新潮文庫。宮部みゆき。
 これも中々読む機会がなかった名作だが、無茶苦茶おもしろい。宮部のストーリーテラーとしての才能はずば抜けている。中途半端な時間に読み出すと夜に寝られなくなるのでご注意。

5位「華岡青州の妻」新潮文庫。有吉佐和子。
 麻酔実験のためにその母と妻に麻酔をかける華岡青州。麻酔のために、妻は失明する。医学の進歩の為に鬼となった青州と、その母、その妻との女どうしの凄絶な争いを描くすばらしい作品である。

6位「楼蘭」新潮文庫。井上靖。
 短編集だが、司馬遼太郎のいうように、盛唐時代の西域好きが日本人の心の中にずんとあり、私も西域好きである。胡弓といわれると、どうにもたまらなくなる。
 西域のいち王国であった楼蘭の悲劇を描いた表題作ほか、井上靖の筆がさえる。

7位「執念谷の物語」新人物文庫。海音寺潮五郎。
 真田昌幸がいかに謀略を使い城を乗っ取ったかを描いた表題作ほか、海音寺の筆が冴える短編集である。海音寺ファンなら買いであろう。

8位「キラー・イン・ザ・レインほか」ハヤカワ文庫。レイモンドチャンドラー。
 チャンドラーの短編集がハヤカワ文庫から新訳で刊行されたが、その短編集すべてを8位としたい。私はすべて旧訳で他から出版されたものを持っているので、その比較をしてみるのもおもしろい。マーロウは文句なしにかっこいい。マーロウにはなれないけれど、少しでもマーロウのようになりたいものである。

9位「薄桜記」新潮文庫。五味康祐。
 忠臣蔵の時代を背景に描かれたフィクションだが、ノンフィクションのようにしか見えないところがすごい。忠臣蔵の話が脇にされて、その裏話的な話がメインストーリーとなっている。おもしろすぎる時代小説である。

10位「宮部みゆき責任編集松本清張傑作短編コレクション(中)」文春文庫。松本清張。
 最近読んだのだが、「書道教授」が秀逸である。松本清張が描く人間心理はやはりすごい。

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2010年1月 1日 (金)

明けましておめでとうございます2010。

 新年明けましておめでとうございます。様々なことがあり、悪い世相ですけれども、我が中法律事務所は、今年度も、「依頼者第一」をモットーに他の弁護士二人と、事務員さん3人とともに、また、協力関係にある司法書士のH崎先生、社会保険労務士のS先生にも協力を仰ぎながらがんばって参ります。

 また、京都弁護士会副会長職も残り3ヶ月となりました。会務活動に精励し、残りの任期をまっとうしたいと思います。副会長職の任期が終わりましたら、また一線で仕事をバリバリとやりたいと思います。
 サッカーも読書も、趣味も楽しみたいと思います。
 このブログも、多くの読者の皆さんに支えられて(更新がないと、「何で更新してないねんっ」とつっこんでくるK内事務所のT田さんや、歴史物を書くと読み飛ばす私の事務所のN西さん、逆に食いつきそうになるK藤S一郎君、いつもコメントをくれるミッフィーさん他の皆さんたちをはじめとして)、いつの間にか25万アクセスを越えていました。
 私が普段考えていることを書いているだけですが、修習生や若い弁護士さん、その他の人にとっても何らかの参考になればという思いです。もちろん、書いてあることがすべて出来れば私は聖人ということになり、私自身に向けた自省のブログでもあります。

 今年も、よろしくお願いいたします。
 今年の仕事始めは1月6日からとなります。
 本年が、皆さんにとってよい年になりますように。

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