読書日記4月30日
「悪人列伝 近世編」文春文庫。海音寺潮五郎。
後世から悪人といわれる人物の史伝シリーズ。海音寺の構想力というか構成力はすさまじく、わずかな頁でその人物の生涯を浮き彫りにし、また、読ませて読後なんともいえない余韻を残すところは他の作家の追随を許さない。毛利元就に謀略の末破れる陶晴賢(すえはるかた)が、どのようにして大内家を乗っ取ったのかについてはあまり描かれるところが少なかったのではないであろうか。その他、日野富子や、松永久秀などが登場する。歴史好きなら是非一読を。
「大聖堂(中)」ソフトバンク文庫。ケン・フォレット。
長編物語の第2巻。あらゆる人物像が描かれ、人の悪意や失意、生き方などがちりばめられた好著。物語もおもしろいが、キャラが立っていて、どうにかして最後は最悪な死に方をして欲しいと思うキャラやなど多数出てくる。
「知的ストレッチ入門」新潮文庫。日垣隆。
日垣隆氏の作品はいくつか読んでいるが、これはノウハウ本。何か役立ちそうな情報がないかとたまにこういう本を読むのだが、いくつかはすでに私が実践していることであったり、私の職業には合わないものもあった。しかし、仕事が遅い人については、一読の価値があるだろう。
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