読書日記10月4日
「家康死す」(上)(下)講談社。宮本昌孝。
剣豪将軍義輝や風魔で歴史小説に新たな境地を開いた作者の新作。この人の作品はおもしろいのと、家康暗殺という何度も書かれたテーマで書かれているので買ってみた。
内容的には、いまいちであった。謎を入れ込みすぎて、本来のテーマや人物描写がおざなりになってしまった感がある。
次回作に期待。
なお、家康には替え玉説が多数あり、若い頃に死んでいるという説、関ヶ原の戦いの直前に死んだ説、大阪夏の陣で真田幸村の突撃で死んだ説と三つほどある。
この点についてもいつか書いてみたい。
「古代文明の謎はどこまで解けたか」Ⅰ 太田出版。ピーター・ジェイムズ、ニック・ソープ著。
超古代文明が存在したという説や失われた大陸の存在、世界の謎に対して、考古学博士と考古学ジャーナリストの二人が、とっぴな説が証明されたかのように語る説に対して、実はその論拠が薄弱であり、何の根拠もないことを適切に解読していく本。
ク゜ラハムハンコックなどの説が、本を読んでいると信憑性があるのだが、実はそれほど裏付けのある話ではないということを実にわかりやすく論破していく。
超古代文明の存在というのは私は嫌いではないが、こうした論理性がある本で解説されると、なかったのかとも思ってしまう。
これはおもしろい。
こうした世界に興味のある方は一読の価値あり。
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