読書日記6月16日
「韃靼疾風録(上)(下)」中公文庫。司馬遼太郎。
私の知識の中では、司馬遼太郎が最後に書いた小説がこれであったと思う。゜
その意味で、司馬ファンの私は、襟を正して読んだ。
司馬は大阪外国語大学でモンゴル語を学んだ。中国の北方にいる騎馬民族へのあこがれがあったからだという。
これは、清帝国が成立するに至るまでの、女真族の戦いを、日本人武士の目から描いた作品である。
司馬が北方にあこがれていたというところからすれば、司馬の最後の小説というにふさわしい。
上下巻で1000ページ以上あったが、数日で読んだ。
「英雄の書」カッパノベルス。宮部みゆき。
本屋にハードカバーで並んでいたころから気になっていたのが新書で出ていたので、購入。
内容はファンタジー小説である(と断言するとファンからはしかられるか?)。
私は、宮部みゆきは現代小説をずっと書いて欲しかったのだが(模倣犯とか、火車とかと同じ作品。)、ああいう作品は、ずっと書くには作者のエネルギーも必要となるのか、最近は書いていない気がする。模倣犯の続編ともいうべき、楽園でも超能力的な力が出てくるし・・・。
作者がどういう経緯でファンタジー小説などを書いているのかわからないが、個人的にはこういった小説は好きではないので、ハードカバーで買わなくてよかったと思った。あくまで個人的意見であり、こうした作品が好きな人にとってはおもしろい作品なのだろうと思う。
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コメント
10年以上前、一時期、宮部みゆきを読んでました。
火車はもちろんですが、私は、レベル7 が好きでした。
投稿: | 2011年6月20日 (月) 14時38分
レベル7はまだ読んでないです。
今度本屋で探してみます。
投稿: 中隆志 | 2011年6月23日 (木) 10時01分