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2011年7月19日 (火)

統計

 統計が意味をなすのは、統計を取るために取った数値が全体に対して十分な数を有していることだというように習った記憶がある。
 それがどの程度だったかは失念したが、今回、弁護士5年目で所得が1000万円を越えているというのが平均値であったいう報道があった。
 5年目で1000万円なら、司法修習生の給与が給費でなくとも、貸与でよいという結論に傾くのであろう。

 しかし、これはこのアンケート集計に意味がある場合である。
 細かい数字は忘れたが、今回のアンケートは、母数に対して回答数がかなり少なく、統計学的に意味があるのかという疑問がある。

 また、回答できるのは、儲けている人だけだという批判もあるようである。確かに、書けないほどの収入だと答えられないわな。

 大手渉外事務所だと、初任から1000万円越えもあるという話であるし、過払い事件がたくさんあった時代では、若手でもやりようによっては売り上げが上がったであろう(しかし、脱税で逮捕されたり、指摘を受けるのが司法書士事務所ばかりであるのはなぜなのだろう。脱線だが・・。)。
 しかし、それが平均だといわれても困るし、そもそも母数も小さい。

 それが所与のものとして、議論をしていくというのは、間違った議論になってしまうと思うのである。
 弁護士は基本的には自由業なので、補償も何もない。
 勤務弁護士だって、事務所の売り上げが減れば解雇されたり、勤務形態が変わるということはありうる。
 間違った前提で、話が進まないことを期待するが、もはや手遅れか。

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