読書日記5月23日
「柳生一族」光文社文庫。松本清張。
松本清張の時代小説集。柳生一族について書かれた連作かと思って昔購入したのであるが、柳生について書かれたのは表題作だけで、短編集である。
淡々と、しかし人間心理を描く松本清張の筆が冴える。
「日本の歴史をよみなおす(全)」ちくま学術文庫。網野義彦。
歴史の通説に史料を駆使して批判されている一冊。前から網野先生の著作は読みたかったのであるが、中々機会がなかったが、最近本屋で平積みされていたので購入。百姓=農民という理解は正しいのか。水飲み百姓は本当に貧しかったのか。資本主義経済は、荘園の時代から日本では活発であったのではないか。
史料を駆使して目からウロコの説がたくさん語られる。日本の通説を作り上げた歴史家が批判されるべきことがわかる。
好著である。
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