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2012年10月 5日 (金)

弁護士の慣例

 弁護士の慣例で、「こういう場合、そっちがやるべきなんだけどな」ということがあるが、そうはいえない時がある。
 こうした場合に、「私としてはこう考えているが、先生の方のお立場もあるので、私の方でしてよいかどうか問い合わせさせていただきました。」というような問い合わせをすることがある。
 これは、「本当はそちらが率先してしないといけないのよ。気づかないから、こちらがサジェストしてるんだよ。」という意味なのだが、額面通り受け止めて、「中先生の方でお願いします。」とやられてしまうことがある。
 経験が少ない弁護士に、やはり、こういった回答をされることが多いように思う。
 弁護士として、勤務弁護士の経験をしてたら、ボスからそうした指導もされるであろうし、ボスの仕事ぶりをそばで見ていて、自然とそうしたところを盗むというところもあるだろう。
 修習が長かった時は、弁護士から話を聞く機会も多かったこともある。

 普通、そっちがするだろうということについて、お願いします、とやられると、こいつは分かってないわ・・・となってしまうので、弁護士には、言外のニュアンスを感じ取る力が必要でもある。

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コメント

私も、近頃、弁護士さんに限らず、いい大人なのに「相手を察する」ことができない人、しない人は多いと感じます。
「日本人的」「京都人的」と言われればそれまでですが、以前は、相手の言葉のニュアンスを受け取り、
その言葉のその先を察して、リアクションを起こしたように思います。
が、最近はより直接的、具体的に指摘しないと理解されない方がよくおられます。
先生が仰るように、相手に気付かせるつもりで匂わしても、それに全く気付かれず、
「察してよ」と思うことはちょくちょくあります。
日本人の良さが失われているような、寂しい気持ちになります。

投稿: まりた | 2012年10月 5日 (金) 11時39分

 単に自分がオジサンになっただけかもしれませんが、まりたさんと同じように思うことがあり、ブログを書きました。
 ホントに「察してよ」ということや、「言われなくても自分で考えてよ」ということが多いですね。。。

投稿: 弁護士中隆志 | 2012年10月17日 (水) 12時41分

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