読書日記10月28日
「三国志 9巻」文藝春秋。宮城谷昌光。
三国志の九巻。宮城谷三国志は、史実に基づいている。諸葛亮孔明は今世の中で思われているような天才軍師ではないことや、馬謖を斬ったことが諸葛亮の過ちであったことなどが描かれる。既に曹操、劉備、関羽、張飛は亡く、超雲もこの巻で死ぬ。
三国志もそろそろ終盤である。
「裁判百年史ものがたり」文春文庫。夏樹静子。
これはおもしろい。法律家ではなく、一般の人向けに書かれたものだが、比類なしにおもしろいので、おすすめである。
尊属殺人が違憲とされた事例は悲惨の一言だが、私が敬愛するエッセイストは、「この判決によって、事情があれば、人を殺すことを法が容認してしまった」という見方をしている。それもまた一つの卓見である。
被害者の求刑は、私のライフワークの一つである犯罪被害者支援を描いたもので、知っていることばかりではあったが、知らない人には是非読んで欲しい。日本の刑事裁判で、いかに被害者が忘れられた存在であったかを。
どの裁判も、すべてが重要事件であり、若手弁護士も一読の価値ありだと思う。
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