読書日記3月11日
「お庭番 吹雪算長」(上)(下)文春文庫。津本陽。
津本陽の伝記シリーズ。実在の人物ではない忍者を主人公に、お庭番の戦いを描く。
実在の人物ではないとわかりつつも、津本陽が書くと「本当にいた」人物のように見えてくる。
伊賀忍者の吹雪算長の戦いを描くが、吹雪算長は忍者には珍しく女性に弱い。そこがまた魅力にはなっているが、きっとこんな忍者はいなかったであろう。ただ、めっぽう強く、次々に難敵を倒していく。
津本陽の主人公はだいたいスーパーマンであるが、これは作者の願望なのだろうか。
ほかの最近うようよ出てきている時代小説家が書く架空のヒーローは読む気がしないが、津本陽だと読めるのが不思議である。
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