読書日記9月13日
「新名将言行録」河出文庫。海音寺潮五郎。
最近復刻された作品で、平安時代から戦国時代までの武将についてエピソード形式で語られる。中には、この話は前後の関係からして信用できないとばっさり斬っているものもある。
海音寺潮五郎ファンなら是非とも読むべきであろう。
また、これは過去に編さんされたものから海音寺潮五郎が書いたものを抜粋しているので、所々わかりづらいくだりがある。編者の好みで武将を選んで書くというものであったようで、海音寺潮五郎はエピソードを書きながら、編者に文句をつけたりしている。
竹中半兵衛や黒田如水が登場する。
「ニューアトランティス」岩波文庫。ベーコン。
フランシス・ベーコンの著作で未完とされている。
航海途中に流されて架空の島にたどりついた主人公たちは、そこに世にも希な見識高く、道徳的に律されて、キリスト教に深く帰依し、また、高い科学水準を持つ人々に出会う。
ベーコンの理想とする世界であり、また、人類の未来を予言したとされる作品。作品自体はものすごく古いからである。読んでいると、まるで現代のことを書いているような技術の描写がある。
また、道徳的に破たんしている世界の人々を描いているが、これまた現代のことを書いているかのようである。
とても薄い本なので、すぐ読めます。興味のある方は是非ご一読を。
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