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2014年3月12日 (水)

読書日記3月12日

「白痴」(下)。新潮文庫。ドストエフスキー。
 ようやく読み終えた白痴の上下巻。両巻併せて1400ページくらいはあったろうか。
 ドストエフスキーは、手紙の中で、この作品の主人公をキリストをモデルにし、どこまでも純粋な人間を描こうとしたと語っている。
 この作品の中では、様々な人間としてのタイプも描かれている。ホラばかりふいて家族の恥さらしになっている将軍。世間体を気にする父と母。
 汚されながらもその魂の奥底には汚れない純粋さを保つナスターシャ・フィリボナ。
 そして汚れを知らないもう一人のナスターシャであるアグラーヤ。
 アグラーヤと主人公のムイシュキン公爵の恋はどうなるのか。そして、ナスターシャ・フィリボナとムイシュキン公爵の仲はどうなるのか。
 ラストに向けて、怒濤の展開を見せる作品。
 読みづらかったが、文学として後世に残る作品というのは人間の永遠の主題を描いているということを思い知る。
 40を過ぎてから遅い文学読みだが、しばらく時間をおいて、別のドストエフスキーも読んでみたいと思う。

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