読書日記1月23日
「偽書『武功夜話』の研究」新書Y。藤本正行他。
武功夜話という冊子は、戦国時代の前野家が戦国時代当時の事件を書いた一級史料として扱われ、津本陽の下天は夢かなどで元史料として使われて有名となった。
著者は、この武功夜話は偽書の疑いがあるとして、様々な視点から問題点を指摘していっている。
大分前に買って、積み上げた本の中から抜き出して読んだので、昨年新版が出ているのだが、大変面白い作品であった。
戦国時代に興味のない人には一読の必要も全くないが、戦国時代に興味がある方は是非一読して欲しい一冊である。
「北北西に進路を取れ!」
正月にようやく見られた録画してあったヒッチコックの作品。古い作品だし、映画ならではのご都合主義なところもあるが、娯楽作品としては楽しめる。
突然拉致される主人公。そして殺人の疑いをかけられて逃亡するはめに。彼はなぜそんな目にあったのか。そして謎の美女の正体は・・・。というように娯楽作品のポイントを押さえている。
「忘れられた日本人」岩波文庫。宮本常一。
各地を回ってその地域の古老などの話を聞き、日本人の習俗を記録した作品である。
夜這いの風習や、昔の日本人がどのような生活を営んでいたかを教えてくれる作品で、学術的にも読み物としても非常にためになる作品である。
歴史の中心的な流れの外で、一般の日本人がどのようにして暮らしていたかを教えてくれる作品である。
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