読書日記1月6日
「人の砂漠」新潮社文庫。沢木耕太郎。
沢木耕太郎の若き日のノンフィクション。生活保護も受けず、衰弱死した老女を描いた「おばあさんが死んだ」、売春婦たちを集めて集団生活をしている村を描いた作品や、その他、人の砂漠という名にふさわしい物語が収められている。
非常に昔の話ばかりであるが、今に通じる物語がある。
「垂直の記憶」ヤマケイ文庫。山野井泰史。
沢木耕太郎の「凍」の主人公である筆者が自らの山人生を綴ったエッセイ。
私は山登りはしないが(しても軽いものくらい)、山岳小説を読むのは好きで、筆者とその妻の妙子氏の生き方に感銘を受けたので、読んだ。
彼と妻の妙子氏は山で死ぬかもしれないが、たとえそうなったとしても後悔はないだろうであることが、この本を読んでいれば分かる。
人の人生の幸福度は、財産やお金、名誉などでは測れないということを改めて感じさせてくれる1冊である。
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