読書日記3月24日
「ガス燈酒場によろしく」文春文庫。椎名誠。
椎名誠のエッセイは過去に何冊か読んだことがあるが、題名に惹かれて購入。
連載しているエッセイの文庫版なので、書かれていることは、最後の方で大震災が出てくるのでタイムリーではない。
表題は、これまで都会が明るすぎたので、ガスの明かりくらいで酒を飲むのでちょうどよいのではないかという意味が込められている。
この人のように、たき火をして、テントに泊まって、馬鹿なことが出来たらどれだけ楽しいか・・・と思いつつ、44歳で事務所を構える弁護士には中々そんなことは出来ないので、うらやましさだけが募る一冊。
「戦艦武蔵」新潮文庫。吉村昭。
吉村昭が、第二次大戦中に国運をかけて建造された戦艦武蔵の建造秘話と、その後の運命を描いた作品。
武蔵が建造されている途中で、戦艦だけではダメだということが分かりつつあったが、そのまま建造された。そして、武蔵が出撃した時には、戦艦を守る航空機の援護もなく、ただただアメリカの航空機に武蔵はたたきのめされてしまう。
ただ情景を描くだけで、これだけの深みを作品に与えられるものかと思いつつ読んだ。
吉村昭の作品はかなり読んでいるが、死ぬまでには全ての作品を読破したいと思わせられる。
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