読書日記5月7日
「薩摩夜叉雛」文春文庫。津本陽。
津本陽の剣豪小説。主人公は架空の人物であるが、中村半次郎や西郷隆盛も出てきて、なんとなく本当にこういう人物が居たのではないかという気にさせられる物語。
全く肩が凝らないこういう作品を連休などでは読みたくなる。
戦いの描写は剣道の有段者である筆者ならではの非常に緊迫したもので、これだけ描ける作家を私は他に知らない。
「地方消滅」中公文庫。増田寛也編。
日本の人口がこのままでは減少の一方をたどり、ゆくゆくは東京ですら消滅するという衝撃のレポートに基づいて対応策を書いた新書。
出生率だけを見ているだけでは真実は分からない。
このままでは高齢者も減少に転じて、日本の多数の自治体が消滅してしまうという。
対応策が書かれていたが、今の政権でこのような長期の視野で対応が取られるのかどうか。
人口が減れば税収が減り、消費も減る。法曹人口を増やしても、人口が半分になれば法的需要も半分になるであろう。
こうした視点をもって、マクロに全てのことを議論しなければいけないと感じさせれる一冊。
是非読んでいただきたい一冊である。
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