事件の本質
事件の本質に迫るような検討というのは、中々出来ないことではあるが、それをするように心がけていないと、いい結果が出ないのもまた然りであると思う。
事案によっては、事件の本質に迫る検討をしても、裁判所に理解してもらえないこともある(リース被害案件などは中々裁判所の理解を得られない)が、そのような姿勢で仕事をすることが大事だと思う。
とりあえず形だけを整えた書面というのは、経験のある弁護士であれば直ぐに分かるから、当然裁判所にも分かるであろう。
本質に迫った上で、分かったような分からないような書面を敢えて書く場合もあるだろうが、これなどは相当年期のいった弁護士のする高等テクニックであろう。
私なども心がけているつもりであるが、人間であるから、つい易きに流れたくなることもある。
しかし、そもそも法律家の仕事というのは、きちんと証拠を見て、打合をして書面を作成してという流れがあるから、いくら仕事が速いといわれる人でも時間がかかるのであるから、易きに流れる気持ちをいかに抑えるかということもこれまた大事なことであろう。
分かっていても出来ないことである。
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