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2016年3月23日 (水)

法廷の撮影

 世間の耳目を集める事件を担当すると、裁判が始まる法廷内の模様を撮影されることがある。ニュースで使うためである。
 撮影は2分間であり、裁判所の職員さんがカウントダウンをしながら撮影される訳であるが、2分間は黙って撮影されているとけっこう長く感じるものである。
 どこを見ていればよいかよく分からないのだが、何回も撮影されるうち、座る位置にもよるが、今はだいたい証言席の少し下あたりを見ている。
 世間が注目する事件というのは、当事者にとって悲惨極まりない事件であることが多く、真正面を見据えるというのも少し違う気がしているためである。
 伏し目がちでいることが事件の内容からしてよいかと思うためである。

 
 マスコミも、ニュースの時だけやれ撮影させてくれなどと騒ぐのではなく、継続してその事件に取り組んで欲しいと思うのであるが、形式だけを整えればそれで足りるというような報道では、被害者の本当の気持ちを聞き出せることなどできないであろう。

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