« 読書日記12月6日 | トップページ | プロバイダーの一方的サービス取りやめは困るのだ »

2016年12月 7日 (水)

読書日記12月7日

「日本原爆開発秘録」新潮文庫。保阪正康。
 日本でも原爆が開発されようとしていたことを私はこの本を読んで初めて知った。
 第二次大戦中、敗戦濃厚となっていく中で、陸軍、海軍はそれぞれ原爆の開発を早急に進めようとする。
 当時の日本の国力では原爆を開発することはできなかったものの、もし開発に成功していたとすれば、日本も原爆を投下していたはずである。
 筆者は丁寧な取材で、原爆の開発を委託されていた科学者たちの当時の心境と、この開発に関わった科学者たちが、戦後の原子力推進にどうつながったのか、あるいはつながらなかったのかについても整理されている。
 科学者たちの苦悩や、被爆国である日本も場合によっては原爆を投下していたかも知れない戦争という中での科学の危険性など、様々な視点で原子力というものについて考えさせてくれる。
 これは好著である。

|

« 読書日記12月6日 | トップページ | プロバイダーの一方的サービス取りやめは困るのだ »

コメント

最近読んだ本、なかにし礼「世界はおれが廻してる」元検事現弁護士「利益相反」が面白かった。ロッキード事件関係2冊読んでたら角栄は現金を本当は受け取っていないのかもという疑問が湧いた。

投稿: はるな | 2016年12月 8日 (木) 13時21分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 読書日記12月7日:

« 読書日記12月6日 | トップページ | プロバイダーの一方的サービス取りやめは困るのだ »