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2016年12月13日 (火)

読書日記年間ベスト10

 今年1年間読んできた本の中でのベスト10。

 ベスト10入りしなかったものの中にもたくさんいい本があり、完全に個人的な趣味である。
 次点は、「チェ・ゲバラ」中公新書。伊藤浩昭。フィデル・カストロが今年亡くなったが、ゲバラとあの世で何を話すのだろうか。
 「未確認生物UMAを化学する」化学同人。ダニエル・ロクストン他。私は未確認生物好きだが、懐疑的立場から、科学的にその不存在を立証していく。でも、この本を読んでもこれだけ広い世界なので、どこかにいると信じているのがUMA好きなのである。
 10位は、「犬はあなたをこう見ている」河出書房新社。ジョン・ブラッドショー。
 犬が序列を作るというのは事実に反するという立場から科学的に犬という存在を整理したノンフィクション。これを読んだら、さらに自宅のワンコが可愛くなること間違いなしである。
 9位は、「夜の三部作」P+Dbooks。福永武彦。
 今年の最も大きい出会いは福永作品との出会いである。その小説としての完成度、ストーリーテラーとしての文章力、どれを取ってもこの文学を読まない手はない。まだ読んだことのない人は、是非とも福永の作品を読んで欲しい。
 8位は同じく福永の「草の花」新潮文庫。純愛とは何か。戦争の声が聞こえてくる中で、切なすぎるすれ違った男女の物語である。
 続きは明日。

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コメント

同業者です。

かつて、と言っても約40年前の青春時代に福永武彦を読み漁っていました。

最初に読んだのは「忘却の河」でしたが、感動し、先生と同様、福永武彦にはまりました。
「海市」や「死の島」は出版当時、大変話題になっておりました。自分の人生の迷いもあり、わが身と照らし合わせながら、夢中で読んだものです。

別名で著した推理小説、未完のSFもあり、多才な方です。

映画になった作品(多分「廃市」)もあるらしいようです。「風のかたみ」は確実に映画となっており、DVDを入手しましたが、画質の問題もあり、小説ほどの出来ではありません。

最高傑作は晩年の作品の「死の島」ではないでしょうか。

今は福永武彦などは話題になりませんが、余り読む人はいないのでしょうか。素晴らしい作品が多いにもかかわらず、忘れられつつあるように思われ、さびしい限りです。

投稿: | 2016年12月14日 (水) 10時59分

 福永の作品では死の島は購入していますが、まだ読めておりません。他にも現在入手できる作品は全て手に入れました。
 作家の池澤夏樹氏が実子で福永作品を復刻しておられるので福永作品に出会えたのです。
 名作文学が消えていったり、入手困難になるというのは非常寂しいことですね。

投稿: 中隆志 | 2016年12月14日 (水) 14時11分

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