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2017年7月 3日 (月)

読書日記「天下大乱を生きる」

 河出文庫。司馬遼太郎。小田実。
 司馬遼太郎とその知人である小田実(ベ平連を組織した人物)の対談集。

 途中、それぞれが自分の言いたいことを言っているように見えるところがあることは否めないが、1970年代を取り巻く状況に基づいて対談したとは思えないくらい今日にも通じるものがある。
 特に韓国との関係を通して文化や経済を中心に論じているが、ここに記載された内容と今日の状況は基本的に変わりがない。
 天下大乱を生きるというので、戦国時代についての対談かと思いきや、現代の情勢についての対談であり、現代が、「天下大乱の時代」であるという認識のもとに世を憂いている。
 司馬の土地公有論には私は与することはできないが、現在の日本の情勢を顧みるとき、この2人の対談が先を見通していたということに驚きを禁じ得ない。

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