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2017年8月 9日 (水)

読書日記「イブの迷宮(上)(下)」

 竹書房。ジェームズ・ロリンズ。

 Σフォースというアメリカの秘密機関の活躍を描くシリーズの最新作であるが、この作者がすごいところは、物凄い取材と調査を重ねて科学的である上にフィクションを構築するところである。
 本作では、突然現世人類が文明化したのはなぜかというところに焦点をあてて、それはネアンデルタール人と現世人類が交雑した時に生まれた交雑種がスーパーヒューマンであったのではないか、という説から、アダムとイブのイブは、そのスーパーヒューマン(作品の中ではそういう言葉は使われていないが)ではなかったかというところから物語が全世界を巻き込んで展開する。
 先日読んだ「猿神のロストシティー」の発見もいち早く取り入れられており、最後まで知的好奇心と小説の醍醐味を味わえる2冊であった。

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