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2017年9月13日 (水)

読書日記「クマ問題を考える」

 ヤマケイ新書。田口洋美。

 都会にクマが出没すると、山の食料が足りないからだとか、逆に実が豊富だから小熊が多かったためであるなどと言われることが多い。
 本書は、クマ問題がそのような単純な問題ではなく、日本の都市の構造が変わったためであるとし、人を恐れないクマが多数出てきているためであるとする。
 目から鱗の一冊である。
 さらに、私としては、ツキノワグマは可愛らしく、人を襲うことも逆上してのことであり、基本的に人間を襲うのはヒグマであるという程度の認識でいたのであるが、そのような認識が根底から誤っており、ツキノワグマも雑食性であり、肉も食すのであり、一部のツキノワグマは人間を獲物とみなしている可能性についても書かれていて、ここも認識を改めさせられた。
 都会にクマが出るようになったのは何故なのか、クマの生息数のカウントがどれだけ困難か、クマの生態などについて詳しく書かれており、自然に興味がある人は、是非読んでいただきたい一冊である。

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