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2018年12月21日 (金)

読書日記「死に山」

 河出書房新社。ドニー・アイカー。
 ディアトロフ峠遭難事件という事件がある(私は前から概要は知っていた。イエティに襲撃されたのではないかという説でスカパーでやっていた)。

 1959年のウラル山脈で起きた遭難事故であり、テントは内部から裂かれ、ほとんどの遭難者は衣服もまともに着けず、凍死等していた。
 経験豊富なリーダーが率いるトレッキングの経験豊富なチームが、なぜこのような形で遭難したのか、また、遭難した理由は何か。
 これまで様々な説が唱えられてきたが、筆者は科学的に一つ一つを消去していき、最後にその真相にたどり着く。
 なぜ彼らは遭難しなければならなかったのか。当時の資料から当時のチームの足跡をたどる過去の物語と、筆者の現在の調査が交互に語られ、最後にたどり着いた遭難の真相とは何か。
 これは比類なく面白い一冊である。間違いなく今年のベストの中に入る。
 今はただ、遭難した被害者の冥福を祈るほかない。

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