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2019年3月29日 (金)

読書日記「イカ 4億年の生存戦略」

 エクスナレッジ。ダナ・スターフ。
 アンモナイトは絶滅したが、イカ・タコは何回もの大絶滅を生き抜いて、現代の海では大繁殖している。小学校の頃、マッコウクジラとダイオウイカの深海での戦いという想像図を図鑑で見て心ときめいたのは私だけではあるまい。当時はダイオウイカは想像上存在するだけの存在であったが(マッコウクジラの口の周りにイカの吸盤の跡があり、その大きさからダイオウイカの大きさが推定されていたのである)、最近はNHKが水中での生きた姿の撮影に成功したり、生きたダイオウイカが捕らえられたりと、イカブーム到来という感じである。
 この本は何もダイオウイカのことだけを書いているだけではなく、イカ・タコがどうやって4億年を生き抜いて現代に至るかを描いた壮大な物語である。
 かなりマイナーな本ではあるので、誰にでもお勧めできる本ではないが、生物好き、生物の不可思議好きな人には是非手に取って読んでもらいたい一冊である。
 イカ愛に満ちている。

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2019年3月28日 (木)

シリカ水

 髪の毛がさみしくなってきたことを痛感しており、髪にいいというシリカ水というものを読書で知り、購入して飲み始めている。
 1本160~180円程度なので、普通の水よりは少し高い。
 最近の健康書によくあるが、やはり身体を構成する栄養素が足りていないと、不調となるというものであり、シリカも身体から歳を取ると抜けていくそうである。シリカだけがその原因ではないとは書いてあったが、この水を飲んでいる人はかなりの歳であるがフサフサであった。
 飲み始めて2ヶ月ほどになるが、あくまで当社比とはいえ、髪の毛がマシになってきた気がするのと、こめかみのあたりの毛が生えてきている気がする(そりこみ部分よりやや横であり、そり込みの部分が増えて欲しいのだが)。
 1年くらい続けて、来年の春にはボンバーヘッド中澤くらいの毛量になりたいと思う今日この頃である。

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2019年3月27日 (水)

読書日記「バビロンの秘文字」

 中公文庫。堂場瞬一。上下巻。
 世界レベルのエンターテインメント作品ということで本屋で見て購入。
 舞台設定はよかったものの、そもそも主人公に全く感情移入ができなかった。
 フィリップマーロウのような感情移入できる主人公を作り出すのは難しいということであろう。
 また、そもそもラストシーンを読んで、「それならそもそもなんで?」というハテナマークがたくさん頭を駆け巡った。
 どんでん返しも少ないと感じてしまった。
 おそらく、複雑な筋や構成にしたり、謎をちりばめすぎると日本では売れないのであろう。
 読書をする人が減っているため、ある程度わかりやすいストーリーとする必要性もあったのかとも思われる。ライトノベルがバカ売れする時代であるから。作者のやりたかったことにも制約があったのかもしれない。
 ただ、この手の本を山ほど読んでいる人間にとっては、物足りない作品ということになってしまう。
 普通の小説として、普通に読めるのだが、この手の小説をたくさん読んでいる人にとっては、物足りない作品になってしまっているのが残念であった。

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2019年3月26日 (火)

既存の事件の枠組みにはめる

 裁判官の判決をもらって、見通しがはずれることがある。
 私も弁護士を20年以上やっているので見通しを誤ることはほぼなくなったのだが、それでも外れることはある。
 そういう事件は、判決の筋が通常書かれるべき判決とは違っているのである。
 そうした判決が書かれる理由は、裁判官が当該事件を見ないで、既存の事件の枠組みにはめて、それから外れる証拠や主張を無視するというところにある。いわばマニュアル化した判決である。
 しかし、事件は個別であるので、マニュアルではダメで、他の事件の規範に当てはめれば個々の事件の判決が導き出されるものではないはずなのである。マニュアル化された判決は、裁判官の思考停止判決である。
 交通事故の分野でいえば、損保会社の主張のほぼそのままという判決もある。交通事故専門部の裁判官からは、損保会社が被害者側の主張を激しく争っていても、被害者側のこちらの主張立証を踏まえて妥当な和解案を出してくれることの方が多いという認識であるが、そうでない経験のない裁判官が交通事故を担当すると、損保会社の主張そのままではないかという和解案を出してくることもある(私は損保の顧問ではないが、被害者側として、交通事故はそれなりの件数をしているので、経験の少ない裁判官よりも件数をこなしていることがままある。)。
 岡口基一裁判官の「裁判官は劣化しているのか」という書籍を先日読んだのだが、相変わらず素晴らしい裁判官はいるものの、劣化している裁判官はやはりいるというのが現実であろう。岡口基一裁判官の書籍では、その原因について触れているが、ネタバレになるのでここでは触れない。
 裁判官の制度改革も進まないので、既存の枠組みの中で、いかに裁判官の質を維持するか、は重要であり、裁判の当事者の人生すら左右する判決を書くことのできる裁判官が、マニュアル化した判決を書かないようにどう教育するかも問われている時代であろうと思う今日この頃である。

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2019年3月25日 (月)

今週の小次郎

Dsc_0082   太ももにあごを乗せている二代目小次郎である。
 ブログの設定が変わり、ものすごく入力しづらく、画像もアップしづらい。
  早くも3月も終わりに近づきましたが、年度替わり、頑張っていきましょう。

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2019年3月22日 (金)

ブログのメンテナンス

 このブログがメンテナンス中で、投稿ができなかった。
 投稿していないと、「何かあったんですか」という問い合わせが来たりするが、業務多忙で投稿できないこともあるし、ブログ側の問題のこともある。ネタ切れの時もある。
 投稿がない時も温かい目で見てやってください。
 温かくなってきたが、その分花粉も飛んでいるようである。
 早く、花粉が飛ばなくなる連休明けになってもらいたいものである。
 それにつけても10連休は本当に必要なのか、大いに疑問である。

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2019年3月19日 (火)

期日の10分前到着

 電車に乗るのと同じで、期日の前10分くらい前には裁判所に到着して受付をするようにしている。

 期日に遅れる弁護士は、裁判所の予定を遅らせることにもなるし、期日前に着いて、記録とノートを用意して、期日での発言などをシミュレーションするようにしている。
 裁判官と話しをする際、期日に遅れてくる代理人はやはり評判が悪いことも聞いたし、社会人として時間10分前に到着するのが常識でもあると思うからである。
 ギリギリに到着すると、焦るし期日でもバタバタするし、10分前到着が私の中では常識であるが、期日に数分又は5分くらい普通に遅れてくる弁護士もいる。
 それだけで、仕事ができない気がするのであるが、どうであろう。
 4月1日から、京都地裁は正門からしか入れなくなり、荷物検査も始まると通知がされているので(弁護士バッジがあればスルーだが)、裁判所の南側に事務所がある私は、もう少し早く出ることにするか、5前に到着することでよいか、どうしようかと思っている今日この頃である。
 

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2019年3月18日 (月)

今週の小次郎

 スフィンクスのように座る二代目小次郎である。

 よく見るとまゆげがあります。
 これを書いている時点で寒さが戻っていますが、花粉も爆発状態。
 目が痒くて仕方ない。
 今週も頑張っていきましょう。
Dsc_0043

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2019年3月15日 (金)

早めに到着したい気質 

 電車でも飛行機でも、発車・出発時間の余裕をもって到着したい気質である。

 若い頃、出張に行きまくっていた時には、空港に着くのが出発の15分前とかいうこともざらにあったが、最近は出張はそこまでないので、だいたい余裕をもって到着している。
 電車だと20分くらい前にはホームにいないと気が済まない。ネットで予約をしていて、道路が混んでいて、新幹線を変更したところ、結局元の新幹線に余裕で間に合ったということも何度かある。電車に駆け込んで乗るというようなことはまずしないのである。
 空港にも、結局1時間前くらいには到着している。
 することがないので、出発ロビーで本を読んだり、葉巻を吸ったりして余裕をもって過ごす。荷物のチェックをして、40分くらい前に行っても、けっこうな人が座って待っているところを見ると、同じような気質の人がけっこういるのであろう。
 飛行機で、どこそこへ出発のお客様などとよく呼ばれている人がいるが、ああいう風には絶対になれないのである。
 私のボスはギリギリに出ないと時間がもったいないという人で、何度か飛行機に乗り遅れて事務所に戻ってきたことがあったが、そうした大物感は私には皆無である。

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2019年3月14日 (木)

読書日記「ファンタジーランド」

 東洋経済新報社。カート・アンダーセン。
 副題は狂気と幻想のアメリカ500年史で、上下巻である。

 トランプ大統領の発言は相当な割合で事実と異なり、過去の発言を否定してもそれがまた事実と異なっているそうである。
 そのトランプがなぜ指示されており、問題にされないのか。
 アメリカの国の成り立ちからアメリカが狂気と幻想で支配された国であることを丹念に描いた作品で、アメリカではベストセラーとなっているということである。
 読後感は、比類なく面白いということであるが、日本でも政治家が適当なことを言っても指示されていることからすると、日本もファンタジーランド化しているのではないかという気にさせられた。これは、今のアメリカを知る上で、是非一読して然るべき作品である。

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2019年3月13日 (水)

怪しい空き家

 小さい頃、町内には怪しい空き家がどこの町にも1軒くらいあったが、最近は空き家が増えたので、珍しくもないのかもしれない。

 子どもの頃、公園の裏手に空き家があり、公園の塀をよじのぼってそこの空き家に入り込んで遊んでいた。
 塀もボロボロで、公園の塀からちょうど2階に入れたのである。
 空き家だと思っていたのであるが、一度、白髪の老婆が中にいて、コラー!!と追いかけてきたことがあった。我々はそれこそ魂が口から飛び出たのではないかというくらいビビってしまい、まさに蜘蛛の子を散らすように逃げたのであるが、あれは、あの家の所有者であったろうか。
 あるいは、偶々家のないおばあさんがそこに住み着いていたのか。
 それ以来、恐ろしくなり、誰もその空き家に入ろうとしなかったのであるが、子どもなので、あのおばあさんはあのうちの中で死んでいたとか、あのおばあさんは幽霊だったとか、適当なデマがとんだものである。
 真実はわからないが、空き家が増えると、おどろおどろしいあの感じがなくなってしまうのかという気がしている。
 今読んでいる「ペンギンブックスが選んだ日本の名短編29」という短編の中の、「物理の館物語」という作品を読んで、小さい頃のことを思い出したのである(また、読書日記で書くが、村上春樹が冒頭で解説をしていて、なかなかいい短編集である。)。

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2019年3月12日 (火)

飛行機の過剰サービス

 飛行機の国内線で、グレードが一つ上の席に座ると、まずCAが挨拶に来て、食事が出て、飲み物も要らないか要らないかと言われる。

 食事は中途半端な時間に食べると、その後の食事の予定に影響があるのだが、せっかく用意してあるものを、「要らない」と断るのも気が引けて食べている。
 その後もお菓子を置いていこうとされたり(これは要らないと断る)、お酒を出そうとされたり(本を読みたいので、酔っていると内容が頭に入らないし、そんなに早い時間から酒を飲む習慣はないので、断る。)、もう少し放置しておいてもらいたいと思うのは私だけであろうか。
 新幹線のグリーン車くらいで(おしぼりをくれるくらい)、よいと思うし、用があれば呼ぶし、そうでなければ放置しておいてくれた方がいいと思うのである。
 海外だと、あまりにも無愛想な路線があり驚くこともあるが、中庸がよいのではないかと思う今日この頃である。

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2019年3月11日 (月)

今週の小次郎

  相も変わらず野性味ゼロの二代目小次郎である。

 暖かくなったと思えば寒さが戻る3月。花粉も大量に飛んで目が痒いですが、今週も頑張っていきましょう。
 
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2019年3月 8日 (金)

読書日記「ふぉん・しいほるとの娘」

 新潮文庫。吉村昭。上下巻。

 シーボルト事件で有名なシーボルトには娘がいた。
 その娘の数奇な運命を通して、幕末から明治にかけての壮大な物語が描かれる。
 吉村昭の無駄を省いた文体で描かれる。吉村昭、やっぱりいい。
 吉村昭の最も長い長編ということであり、上下巻で1300頁くらいあった。
 混血児として、様々な苦難の中幕末から明治を生きたイネの一生が描かれる。
 読むにも時間を要したが、これも一読して然るべき一冊である。
 主人公のイネは、司馬遼太郎の「花神」では、主人公の村田蔵六の愛人として描かれたが、この作品ではそこがどうであったかも下世話な話題としては気になるところである。

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2019年3月 7日 (木)

読書日記「ヒマラヤ 生と死の物語」

 山と渓谷社。池田常道。
 ヒマラヤの遭難についてコンパクトにまとめた一冊である。

 私自身は本格的な山登りはしないのだが(軽装で登れる簡単な山はいくつか登っている)、山岳小説やこうした本は好きである。これは、生還した話もあれば、残念ながら生還できなかった話が両方入っている。
 冒頭はマロリーとアーヴィンの謎から始まる。彼らが最高峰に到達したかは山岳会の一つの大きい謎である。夢枕獏の、「神々の山嶺」という小説でもこれが一つのモチーフとして物語が始まる。
 その他、山野井夫妻の奇跡の生還など、ヒマラヤ一帯でどれだけの山岳家が遭難したのかを読むとその魔力が底深いもののように思える。一度、遠くからでもいいので、エベレストを見るヒマラヤトレッキングに行きたくさせられた。
 この本を読んでいて、降りる駅を乗り過ごした。
 こういうジャンルが好きな人には一読していただきたい一冊である。

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2019年3月 5日 (火)

空港のバーコード

 

飛行機に乗る際、ネットで予約をすると、最近は席も予め確定でき、バーコードだけで搭乗口に入ることができ、搭乗する際もバーコードを読み取って飛行機に乗る。

 勤務弁護士時代はチケットで、チケットで入っていたことからすると、隔世の感がある(まあ、20年以上前のことであるため、実際のところかなり前の話なのだが・・・)。
 今は飛行機に乗ることはさほどないので、毎回、どこにバーコードをかざしてよいのかわからず、まず荷物の確認をするところで、バーコードを読み取るところがフタをされているのに必死にかざそうとして、「フタ開けます」と職員さんにほぼ毎回冷たく言われる。
 飛行機に乗る際も、違うところにかざして、CAさんにバーコードを取り上げられ、ピッとかざされることがしばしばである。
 もっとわかやりすくならないものだろうか!!!(隆志48歳の主張)
 そんなことをしているのはアンタだけやろと言われそうだが、大きい字で、「バーコードはこちらにかざしてください」と書いてくれてもよいと思う今日この頃である。

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IDとパスワード

 グーグルクロームでパスワードなどを覚えさせていると、PCが変わった途端に消えてしまっていることがある。IDとパスワードの両方が分からないこともある。

 全てで同じものを使えば混乱しないが、サイトによっては使えないIDがあったり、他で使っているパスワードがセキュリティの関係で使えなかったりということがあり、整理に困る。
 一括で管理するソフトもあるようだが、これはこれでなんとなく怖い(流出したら終わりのような気がする。)。ある意味、グーグルに全てパスワードが押さえられているというのもこれまた怖い。
 紙に書こうかと思うが、書いた紙がどこかに消えるか机のどこかに行ってしまうと終わりである。
 先日も日弁連のe-ラーニングに入れず苦労した。
 みなさんはどうしているのであろうか。
 

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2019年3月 4日 (月)

今週の小次郎

 毛布大好き二代目小次郎である。

 0655の犬あるあるでも、布団で寝るのが好きなワンコ達が出ていたので、犬は寒がりなのかもしれない。
 3月に入り、少し暖かくなるようですが、今週も頑張っていきましょう。
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2019年3月 1日 (金)

読書日記「日本は誰と戦ったのか」

 ベストセラーズ。江崎道朗。
 アメリカの中でアジアの安定のために日本が強い方がよいという派と、弱くなり中国に任せればよいという派の対立があり、ソ連がアジア圏で共産主義及び自国の権益を死守するために自国のスパイをアメリカの上層部に食い込ませて、アメリカと日本を対戦させるように誘導した上、日本の降伏を自国が北方領土等を占拠するまで遅らせたという衝撃の書である。

 これを見ると、ソ連の後を引き継いだ北方領土の占有が国際法的に効力のないものであるということも理解できる。ヤルタ会談の際に交わされたヤルタ密約に基づいているが、院の了解を得ない合意であり、アメリカでは無効とされている。ヤルタ密約により、アジアが共産化し、そのためにどれだけの血が流されたかについても語られている。
 アメリカでは、東京裁判史観が根底から見直されており、当時の内部文書の研究も進み、筆者が書いている内容もそれらの研究に基づいているとのことで、歴史というものは見方により様々な様相を呈することを再認識させられる好著である。

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