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2019年8月30日 (金)

読書日記「ブルックリンの少女」

 集英社文庫。ギヨーム・ミョッソ。

 ミステリーやサスペンス・ドラマでは、主題となる謎があり、その謎が解き明かされていくというのが王道であるが、秀逸な作品は、どんでん返しが何回かあり、最後に全て解決した、ヤレヤレと思っているとものすごいどんでん返しが待っている。
 この作品もヤレヤレと思っていると最後にどんでん返しが待っていた。
 
 なお、私が今まで読んだミステリーで一番やられたと思ったのは、ウィリアム・アイリッシュの「幻の女」である。
 私は旧訳で読んだが、今は新訳版が出ている。
 ミステリーではないが、最後の最後まで謎でひきつけて途中で眠ることができなくなり、睡眠時間を大幅に削ったのは、ボアゴベの「鉄仮面」である。

 今も残る本格推理小説も、やはり読んで「やれらた」と思う作品が多い。
 人生の役には立たないけれど、カタルシスを味わえるという意味で、ミステリーは時々読みたくなるのである。

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