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2019年9月27日 (金)

読書日記「本能寺の変」

 講談社学術文庫。藤田達生。

 本能寺の変については、これまで10冊近い本を読んできた。

 史料に基づいて、足利義昭が征夷大将軍としての権力基盤を有しており、信長ですら寺院のトップの任命権を義昭から奪うことができなかったことや、義昭が京都を追われた後も、幕府として相応の基盤を有していたことなどを整理した上で、光秀の挙兵は義昭の指示によるものであるということを明快に整理されている。
 本能寺の変の本の中では、もっとも腑に落ちた一冊である。
 史料を丹念に読んで、つなぎ合わせるのは大変な作業だが、それにより浮かび上がる歴史的事実を知るというのは大変快感である。
 これも、歴史マニアでなければ読む必要はない一冊であろう。

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