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2021年4月16日 (金)

読書日記「短編ミステリの200年2巻」

 創元推理文庫。小牧収編。レイモンド・チャンドラーほか。

 世界の短編ミステリ-を小牧収という方が編纂したものである。
 何巻も出ているが、全てを読む時間もないのし、論評が長いところが不要という意見に達したのでチャンドラーが掲載されている2巻のみ購入して他は買わないことにした。
 半分程度が編纂者の短編ミステリーやミステリーの著者に対する論評である。
 論評部分はパラパラと見て、チャンドラーを評価していないところから私とは合わないと感じて、その他の論評部分は読まなかった。
 ミステリーを始めとして小説というものは人それぞれの受け止め方があるし、人それぞれの評価があるから、こういうものを編纂したときに、論評を長くするのはどうか、というのが私の意見である。
 チャンドラーはただ1人唯一無二の存在で、細かいところを指摘する時点でチャンドラーの評価として誤っているというのが私の意見である。チャンドラーはそういうところを越えたところにいるのである。
 収録作品については、総じて面白く読めたので(中にはミステリーでないものも混じっているが)、読んで損はしないが、私の評価としては、無理に論評部分を読む必要はない一冊で、それにより価格が上がっているとすれば残念だというところであった。

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